理数教育関連情報
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高校生理科研究のためのヒント集

高大連携支援室には、高校生理科研究発表会に関わる様々な質問が寄せられます。それらの中には高校の教育内容をほんの少しだけ逸脱しているものがあります。そこで、大学側から少しだけアドバイスをしたいと思います。このヒント集は今後少しずつ充実していきます。このヒント集が高校生の研究に少しでも役立てられれば幸いです。

【103】SDR無線機 その2

 前回に続き振幅変調や位相変調など様々な変調に対応できる送信機の動作をエクセルでシミュレーションしてみました。入力端子から入力された信号を元にI ' 及びQ ' 信号を算出、DACでアナログ変換、0度、90度の位相差のある局部発振器からの信号と乗算、増幅器で増幅した後アンテナへ送られます。振幅変調と位相変調を同時に行うための一連の式をエクセルシートに組み込んでみました。SDR無線機を構成する部品やICは市販されていて、完成品ボードも秋葉原で入手可能とのことです。これまでコイルとコンデンサーによる共振回路などのアナログ回路で作られていた無線機もソフトウェアでフィルターを構成したり、振幅や位相を計算したりする時代が来たということでしょう。I ' 及びQ ' 信号の算出しだいでどのような変調方式も作り出せるといいます。新しい変調方式や復調方式を考えたりする場合数学の知識が必要になります。少し難解ですがSDR無線機を入手して自分独自の変調方式や復調方式を考えて実験してみるのも面白そうです。或いは、ソフトウェア上だけで研究してみるのもよいでしょう。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/sdr1.pdf

【102】SDR無線機 その1

  携帯電話などの受信機に使われている回路の動作をエクセルでシミュレーションしてみました。アンテナ端子から入力された受信電波は、増幅器で増幅、0度、90度の位相差のある局部発振器からの信号と乗算、ADCでデジタル変換、FIRフィルターで余分な信号を除去した後、I及びQ信号から振幅を求めます。FIRフィルターは移動平均に重みを付けた移動加重平均で重みの付け方によって様々な特性を持ったフィルターを作ることができるようです。一連の式をエクセルシートに組み込みました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
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【101】大気圧の測定

 簡単な装置で大気圧を測定してみました。

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【100】カリウム40の半減期の測定

 ガイガーカウンターを使ってカリウム40の半減期の測定をしてみました。計測原理はN個の原子が1秒間に崩壊する数(dN/dt)と、N個の原子1個1個がそれぞれ1秒間に崩壊する確率λと原子数Nの積は等しいという仮定(微分方程式を一次近似とみなす)から求めます。1人がN個のサイコロをまとめて投げたときに1が出たサイコロの数と、N人の人がそれぞれ1個のサイコロを投げたとき、或いは1人が1個のサイコロをN回投げたときに1が出たサイコロの数が等しいというイメージで捉えるのはいかがでしょうか?
 カリウム40原子がβ崩壊して出てくるβ線の方向は全方向に均等なはずですからガイガーカウンターの開口部分の面積とカリウムからの距離を半径とする球の表面積の比とガイガーカウンターの値からN個の原子が1秒間に崩壊した数を求めます。また、カリウム40はK殻電子捕獲(EC)による崩壊も起こりますのでこれも考慮に入れます。
 簡単な実験ですが理科年表の値に近い値が得られました。
 もっと精度を上げるにはどうしたらよいか考えて実験で確かめるのも面白そうです。

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【99】磁気浮上

 磁気モーメントµは角運動量(スピン角運動量+軌道角運動量)と結びつけられていて、この2つの角運動量によって常磁性や反磁性などが説明できるようです。
 ネオジム磁石とグラファイトの反磁性による磁気浮上の実験をしてみました。グラファイトの分子軌道による軌道角運動量に伴う反磁性と温度によって密度が変わる自由電子のスピン角運動量に伴う常磁性等によって概ね説明が付くようです。

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【98】自作GM管

 身近な物を使ってガイガー計数管を作ってみました。

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http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/geiger_picture.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/geiger_manual.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mouse_GM.pdf

【97】ホール素子の意外な利用法

 抵抗で消費される電力の値は流れる電流Iと抵抗の両端の電圧Vの掛け算で求められます。 そこで、電流と電圧を測定せず、電力の値が直接表示されるメーターを考えてみました。ホール素子に発生するホール電圧は、ホール素子を流れる電流iと磁束密度Bの積に比例します。この性質をうまく利用することで抵抗Rを流れる電流Iと抵抗Rの両端の電圧Vの積を求めて表示する装置を考えてみました。つまり、ホール素子を掛け算をする演算装置として使おうというものです。
 測定条件や測定範囲を定めて回路の定数や部品の配置などを決め、実際に装置を作り、目指した測定条件や測定範囲が予想通りかを確かめたり、装置の仕様書を作ったり、装置の使用上の電気的条件や注意事項をまとめたりするのも立派な研究になると思います。
 実用性はともかくとして、新製品開発を目指した工学的研究も面白いと思います。
 
  詳しくは下のURLをご覧ください。
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【96】衝撃波の実験

 中華鍋を左右に置き、左側の中華鍋の焦点の位置で運動会ピストルを鳴らすと、右側の中華鍋の焦点の位置に置かれたローソクの炎だけが消えます。また、右側の中華鍋の焦点の位置にペットボトルに入った炭酸水を置いておくと焦点の位置の炭酸水から瞬間的に泡が発生します。

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【95】音叉の同位相振動モード

 平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)において出題及び採点の誤りが有りました。音叉の振動モードに言及しなかったのが原因のようです。そこで、音叉を同位相振動モードで振動させる工夫をしてみました。
 回路を作り低周波発振器の出力信号で2つの電磁石(L1 、L2 、0.3mmφ500回巻き)に電流を流します。この電磁石を音叉の左右に置き、 L1 とL2 に逆位相の電流を流します。すると、音叉は半周期ごとに左右から力を受けることになり同位相振動モードで振動するようになると考えました。
 実際に実験をしてみると L1 とL2 に逆位相の電流を流しているにも関わらずどうしても同位相で振動してくれません。同位相振動モードで音叉を振動させるのは大変難しいようです。何方か、同位相振動モードで音叉を振動させてみませんか。

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【94】インピーダンス

 交流回路を学んで最初に分からなくなるのがインピーダンスのようです。交流抵抗とか複素抵抗などと書かれているが、実際どのような意味が有るのか理解できなく道に迷っている生徒が沢山いるのではないでしょうか。
 一般にある系に物理量Aを作用させたときにそれに伴って他の物理量Bが変化する割合をインピーダンスと言うのだそうです。簡単に言うと入力と出力、原因と結果の比になります。式で表せば B=ZA この式のZがそれです。周期性のある物理量も考慮に入れると、A、B、Zは一般に複素数で表されることになります。
 電気の分野だけではなく音響や機械でもこのインピーダンスという量が重要になってくるようです。例えば、ボートが水中でスクリューを回せば推進力が得られますがスクリューを空中に出して回転させても推進力は得られません。この場合、スクリューを飛行機のプロペラに変えれば推進力は発生します、が今度は水中でプロペラを回しても推進力は得られません。作用を及ぼす系とされる系の間の整合性が大切なようです。耳の中の耳小骨は空気振動とリンパ液振動の間の、車の変速機はエンジンと車体のインピーダンス整合装置とみることもできるのだそうです。
 視点を広げ、「インピーダンスとは何か」を実験を通して研究してみるのも面白そうですね。

【93】ジャイロ効果

 水平に回転しているコマを右に倒すと、水平に運動していた手前の部分は慣性によってそのまま周りの部分を引きずって水平方向に動く。そのためコマの手前の部分は全体として上に引きずられ紙面の向こう側に倒れる。紙で円板を作り中心付近を指で押さえ全体を右に傾けたまま手前の部分を水平にゆっくりと動かすと円板が紙面の向こう側に自然に倒れるのが分かる。

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【92】文章の類似検査

 ここに幾つかの文章がテキストデータの形で存在しています。これらの文章が互いにどれだけ似通っているかを判定し100点満点で評価するプログラムを書け、と言われたらどうしますか。勿論プログラミング言語を知らなければ記述することはできませんが、どのような考えでどのように処理するか、その手順や方法を考えることは言語を知らなくても日本語で考えたり書いたりできます。
 単語A単語Bが連続して出現する統計的確率を求めることで2つの文章の類似検査をする簡単なプログラムを作ってみました。短いプログラムですがコピペをした文章や一部を改変した文章、前後左右を入れ替えて元の文章とは全く異なってしまった文章などを発見できます。
 他人が書いた文章を許可を得ず勝手にコピーして利用することや一部をコピーし改変して利用することなどは著作権を侵害する行為です。このような文章を自動的に発見することができるかもしれません。
 ビッグデータの解析研究等はまだ始まったばかりだと聞いています。高校生諸君の柔軟な発想で画期的な分析手法を考え出してもらいたいものです。

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【91】ホール効果

 グラファイトシート(Panasonic EYGA121803V)を用いてホール効果の実験をしてみました。ポイントは薄い資料を用いる事、素子が磁場の外にはみ出さないようにするためにホール素子の部分の大きさを磁石の断面より小さくする事などです。ホール素子はグラファイトシートにリード線を接触させ上からセロテープで固定して作りました。また、導電性接着剤でリード線を固定すると安定したホール素子を作ることができます。ネオジム磁石を近づけるとホール電圧を確認することができます。
 グラファイトシート以外にもお菓子の包装などに使用するアルミ蒸着シートやネサガラスなどを用いても実験できるのではないでしょうか。また、銀鏡反応による銀メッキや墨汁をトラペンシート上に垂らして乾燥させて作った板状のシートを用いる方法なども考えられます。
 朝倉書店、物理定数表、昭和44年10月10日によると銅や銀のホール定数は負ですが鉄や亜鉛のホール定数は正の値になります。このことから、鉄や亜鉛では正の電荷を持つ何かが移動していることになります。鉄や亜鉛をプラスチックの表面にメッキして確かめたいですね。

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【90】対称性

 「同じ操作を2回行うと元に戻る」対称性に関する操作だけを考えてみました。対称性と保存則には深い関係が有るらしい。理論的研究も面白そうです。

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【89】水面を下げる

 OHPシートで筒を作り、水を入れた底の深い容器に沈め、筒の中に片栗粉を入れると筒の中の水面は下がります。
 水に溶けない片栗粉でも底面に力を及ぼしているようです。

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【88】中心に集まるゴミ

 底の平らな容器に水と水に沈むゴミを入れてから勢いよくかき回して暫く放置しておくと、中心にゴミが集まってきます。
 ゴミの大きさや形、材質などを様々に変えて実験してみませんか。身近な現象ですが理屈を考えてみるのも面白そうです。

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【87】角運動量保存則

 電磁石と棒磁石を中心で自由に回転できるようにした装置を作ります。スイッチを閉じると電磁石も棒磁石も反時計回りに回転します。スイッチを閉じた瞬間、角運動量保存則が一見すると成立していないように見えます?
 この装置を作りスイッチを閉じた瞬間の動きをビデオで撮影して解析してみるのも面白そうです。

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【86】火災の原因は?

 農家の仕事に燻炭づくりがあります。米の収穫も終わり初霜の降りるころの出来事です。もみ殻を焼き燻炭を作り、出来上がった燻炭に大量の水をかけて消火しました。それでも火事の心配から一晩そのまま庭に放置し、翌日それを袋に詰め物置小屋に保管しました。そして三日日が経ち四日が経ち五日目になんと小屋が燃えていました。発見が早く小屋一つの焼失で済んだのは幸いでした。
 さて、いったい出火の原因は何だと思いますか。大量の水をかけしかも四日間も燃焼しなかったことから完全に消火していたと思います。
 もみ殻は表面にとげのような針が密集していて、そのもみ殻を不完全燃焼させて燻炭を作る時に大量の活性炭ができたのではないかと思います。発熱は体積に比例し、放熱は表面積に比例しますので大量に燻炭を集積しておくと、ついに発熱が放熱を上回り中心部分の温度は上昇していきます。そして、ついに発火点に達してしまったというのが私の説です。
 活性炭の発熱について調べてみるのも面白そうですね。皆さんはこの火災の原因は何だと思いますか。

【85】自説を作る3(ペットボトル振動子)

 飲み口の部分に管を通したペットボトルに水を入れて逆さまにすると、水が間欠的に規則正しく流出します。この装置を、「自説を作る1」のようにバネを用いてモデル化してみました。

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【84】擦ると光る石

 石英片岩を強く擦り合わせると発光します。その原因として資料によるとマイクロプラズマが生じて石英片岩表面に付着した空気中の窒素が励起されて発光するようです。このプラズマから、696㎚の光以外に紫外光や高エネルギー状態の電子、陰イオン、陽イオンなどが発生して周囲の気体分子に化学変化をもたらすとのことです。実際、擦った後に臭いを嗅ぐと有機物が含まれていないはずの石英片岩から何かが焦げたような臭いがします。さらに、空気に触れないように水中で石英片岩の表面を綺麗に洗浄してから擦り合わせると光りません。
 この焦げたような臭いの成分は何だろうか。周囲の気体を様々に変えて石英片岩から発生する光と気体を分析してみませんか。もしかしたら本来化合しないはずの気体同士が化学反応を起こすかもしれません。

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【83】水滴による電荷分離(浮滴の原因)

 そのままでは箔が開かない程度に弱く帯電した塩ビ棒を注射器に近づけて、水滴を少し高い位置から落とすと箔は徐々に開き、しかも水面上に浮滴ができます。また、注射器に電池(006P)をつなぎ電圧を上げていくと、約70V以上になると浮滴ができなくなります。

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【82】自説を作る2(ベナール対流)

 ベナール対流の実験で温度差や深さを様々に変えるとできる模様の大きさが変化します。そこで、いくつかの仮定をすることでモデル化してみました。

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【81】自説を作る1(ペットボトルによる音の発生)

 ペットボトルによる音の発生を次のように考えた。まず、ボトル内に入った空気は口付近に溜まる。この溜まった空気はある圧力に達すると一気にボトルの外へ出る。このとき、溜まった空気は急に自由となり、出過ぎてしまうことでボトル内の圧力は下がり過ぎてしまう。そして、この圧力が下がったボトル内に口から空気が入って溜まるが、今度は入り過ぎてしまう。この溜まった空気はある圧力に達すると一気にボトルの外へ出る。この繰り返しにより、空気は周期的に出入りを繰り返す。ボトル内に定常波が生じて音が発生しているのではなく、吹き込まれた息によってボトルの口付近の空気塊がその下の空気をバネのようにして動き、全体の空気が振動することで、ボトルの開口から出る空気に疎密ができ、音が発生していると考えた。この仮説を、バネを用いてモデル化した。

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【80】リコーダーの音はどこで発生?

 小さなマイクをリコーダーの①開口部近くの管内部、②吹き口内部、③エッジ外部、④管中央部に置いて音の波形を観測してみました。 リコーダーでは位置によって管内部の空気の振動の位相が異なるようですが、ペットボトル内部の空気は全体が同位相で振動しているようです。
 リコーダーは長さによって、ペットボトルは体積と穴の大きさなどによって発生する振動数が決まるらしいです。リコーダーとペットボトルでは音の発生する仕組みが異なるようですね。
 高速道路で自動車の窓を少し開いて高速走行すると、車内の気圧が小刻みに変化し耳に不快感を与える現象も、ペットボトルの場合と同様に車内の空気が全体として同位相で振動しているのかもしれません。高速道路で窓を少し開けたときの車内の空気圧の変動をコンデンサーマイクによって記録してみました。

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【79】流体力学は面白い

 はがき大の紙の中央に穴を開け、穴にセロテープでストローを固定し、コピー用紙を穴の下に持ってゆき息を吹き込むとコピー用紙は吸い付いて落ちません。紙は風に飛ばされて飛んで行ってしまうように思われますが逆に吸い付いてきます。

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【78】屈折率とは

 高校の教科書では絶対屈折率を n=C/V としています。Cは真空中の光速、Vは物質中の光速です。物質中の光速は真空中の光速を超えることはないので、絶対屈折率は常に1以上になるはずです。ところが、絶対屈折率が1未満の場合もあるようです。
 何か誤解しているのでしょうか、それとも教科書の記述が不完全なのでしょうか。理論的研究をしてみるのも面白そうですし、屈折率や誘電率、真空そのものの深い理解へとつながるかもしれません。

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【77】針金でコマづくり

 先日行われた科学の甲子園千葉県大会の実技競技は、長さ70cmの針金を用いてコマを作りその回転時間を競うものでした。
 コマが倒れずに長い時間回転を続けたのは先端を丸くしたものでした。先端を尖らせたコマの方が接触面積が小さく摩擦による損失も小さいように思いますが結果は違っていました。先端が丸いコマは倒れそうになってもなぜか直立に戻ろうとします。そこには理屈があるはずです。長時間回転するコマを作って実技競技で優勝し賞状を獲得して終わってしまうのではなく、なぜ、丸くすると直立に戻ろうとするのか、理論的研究をしてみるのも面白そうですね。

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【76】跳ね返り係数

 跳ね返り係数は高校の教科書では衝突現象そのもののメカニズムを示さないまま衝突前後の相対速度の比という形で天下り的に導入されています。
 跳ね返り係数は相対速度の比だけではなく重心系から見たときの衝突前後の運動エネルギーの比の平方根としても定義することができるようです。
 材質の同じ2本の棒の衝突では、棒を多数の振動子が結合した連成振動子と考え理論的に解析すると2本の棒の長さの比によって跳ね返り係数は変化することが予想されます。
 2物体の形状や大きさ、衝突させる位置関係など様々な条件を変化させて跳ね返り係数との関連性を現象論的にとらえるのも面白いと思います。さらに、自分なりの力学モデルを構築し説明することがより深い理解につながるものと思います。

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【75】アルミニウム棒と鉄塊の衝突時間

 アルミニウム棒を大きな鉄塊に衝突させた時の接触時間は、衝突によって生じた縦波がアルミニウム棒を往復する時間に等しいと考えられます。そこで、アルミニウム棒と鉄塊が接触している時間を測定することでアルミニウム棒を伝わる縦波の速さが求められます。
 接触時間の測定は接触開始の時刻にタイマーをONに、接触終了の時刻にタイマーをOFFにすることで計測できます。回路はオペアンプや論理IC を使って作ることができます。また、接触している時の電圧波形を波形記憶機能の付いたオシロスコープで記憶する方法もよいでしょう。
 そもそも、なぜ接触時間と縦波の速さが関係しているのか、そこにはどのような力学モデルが考えられるのか、考えてみるのも面白いと思います。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/alfe.pdf

【74】空気の断熱膨張

 ペットボトルの中にクロメル アルメル熱電対 (0.07φ)を入れた状態で、ふたの部分のゴム栓から空気を押し込むと徐々にボトル内部の空気の温度が上昇します。さらに押し込んでいくと、ついにゴム栓が吹き飛び、ボトル内部の空気の温度は急激に下がります。この温度の変化をコンピュータで記録してみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/danne.pdf

【73】脈拍検出

 オペアンプを用いた実験装置を作りLEDとフォトトランジスタの間に指を入れることにより脈拍を検出してみました。脈拍と1/f揺らぎについて調べてみるのも面白いでしょう。
 今回は赤色LEDを用いましたが、赤色光と赤外光の2波長を当てることで血液中の酸素濃度を測定することができるようです。血液中酸素濃度測定器 は、血液中のO2HbとRHbの吸光度の差を利用して測定します。指尖部に665nm付近の赤色光と880nm付近の赤外光の2波長を当て、透過する光のうち拍動部分のみを取り出してそのスペクトルを分析し、その吸光度の比からO2HbとRHbの比率を計算し酸素飽和度を求めています。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/Pulse.pdf

【72】水の過冷却

 クロメル アルメル熱電対 (0.07φ)を使い水の過冷却に伴う温度変化を観測してみました。4℃付近に妙な温度の変化が観測されたので、過冷却状態の水の温度を徐々に上げてみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/h2okarei.pdf

【71】磁気式酸素濃度計のアイデア

 酸素分子は磁石に引き寄せられる性質を持っています(常磁性)。そこで測定ガスを2つの流路に分けて、一方の流路の近くにネオジム磁石を置いておくと酸素が引き寄せられ流れが阻害されます。この微妙な流れの違いをガラスを破壊した豆電球のフィラメントの温度変化による抵抗値の変化として検出できるはずです。
 この性質を使った酸素濃度計が市販されています。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/o2noudo.pdf

【70】金属探知器の製作

 トランスの応用として金属探知器を作ってみました。
 サランラップの芯に1次コイルと2次コイルを巻き空芯トランスを作ります。2次コイルは互いに巻き方が逆になるように巻き、直列に接続すると誘導起電力は互いに打ち消され電圧は発生しません。しかし、片方の2次コイルに金属を近づけるとバランスを崩し電圧が発生するようになります。
 発振器の振動数を1kHzにして、出力側をアンプなどにつなげると、誘導起電力の変化を音の変化として聞くことができます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kin.pdf

【69】神経のインパルス伝導速度の測定

 カエルの坐骨神経を取り出してインパルス伝導速度を測定してみました。
 刺激電極と検出電極を持つ回路を作りカエルの坐骨神経をのせます。何かのキーを押すとコンピュータから汎用インターフェースを通して5Vの電圧が印加され神経が刺激されます。同時に検出電極で検出された電圧をコンピュータで記録しました。
 実験例では、0.02秒に相当する長さが30cm、神経を刺激してから活動電位が現れるまでの長さが1.6cm、電極間距離が4.5cmより速度を算出すると42.2m/sとなりました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/shinkei.pdf

【68】ガラス電極pH計

 ガラス管を加工してガラス電極pH計を作ってみました。
 4mmφのガラス管を熱して先端が15mmφの球状になるように加工します。球の中を塩化カリウム水溶液で満たし、銀線を挿入しガラス電極を作成します。また、タバコのフィルターで塞いだガラス管の中を塩化カリウム水溶液で満たし参照電極とします。この2つの電極を溶液に浸けると溶液のpH値に応じた起電力が発生するので、その起電力を入力抵抗が高いオペアンプで増幅し、コンピュータで記録しました。この回路は入力抵抗が非常に高く雑音を拾いやすいので全体をシールドするなど、雑音対策が必要です。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/ph.pdf

【67】ガスクロマトグラフィー

 農業用薬剤噴霧器と接触燃焼式ガスセンサーを用いてガスクロマトグラフィーを作ってみました。長さ20cmの管の中にレンガ、シリカゲル、アルミナ、粘土、活性炭、炭などの粉末を詰めて空気を流し少量の資料ガスを注射器で注入します。成分ガスの種類によって管を通過する速さが異なるので管の出口から各成分に分離されて出てきます。このガスをガスセンサーで検知します。ガスセンサーは廃棄処分になったガス漏れ警報器の中から取り出したものを使いました。
 管の長さや温度、詰める物質などを変えたり、様々な方式によるガスセンサーが有るので試してみるのも面白いと思います。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/gaschro.pdf

【66】ボロノイ分割

 ボードに穴をあけ、上から沢山の食塩を、ボードの周囲や穴からこぼれ落ちて山ができるまで振りかけます。すると、やがて全ての山の周囲が安息角以下の傾斜角となり、安定した形の山ができあがります。山の稜線に沿って線を引いていくと平面はいくつかの線分によって分割されます。この山の形をコンピュータでシミュレーションしてみました。
 平面を50×50に分割してそれぞれのセルに20個から30個の砂を入れておきます(数値の20から30を入れておく)。
 平面上に幾つかの穴(数値の0を入れておく)を用意します。
 それぞれのセルの値と、そのセルの周囲との差が4以上の時は、その差が最大になる向きに砂を移動させます。
 そのセルの値と、そのセルの周囲との差が4以上とは、安息角以上を意味します。この差(角度)が最大になる向きに砂を移動させます。砂の量は傾斜角に比例した量にします。
 そして、すべてのセルとその周囲の差(角度)が4未満(安息角)になったところで計算をやめます。
 今回は50×50の分割で計算しましたが、より細かくしていくと、やがて自然の山の形に近づくかもしれません。
 物体は最大傾斜角の向きに滑る、そして安息角に達すると止まる、という単純な原則だけから、細かな部分部分の物理的振る舞いを再現し、その結果として自然にできる形を説明しようというのが今回の私の考えです。
 実際の山の形から規則性を見つけ出し数学を作り出していくのではなく、より少ない物理的原理からシミュレーションすると結果的に自然の姿が現れる、というような研究方法も実践してみてはいかがでしょうか。

参考文献
実験数学読本 真剣に遊ぶ数理実験から大学数学へ、矢崎 成俊 (著)

エクセルVBAによるシミュレーション
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/boronoi.xlsm

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/boronoi.pdf

【65】千葉県にもある太古の火山活動の痕跡かも?

 千葉県では珍しい硫黄温泉などを探してみました。太古の火山活動の痕跡かもしれません。実際に現地に行って温泉につかりながら、遥か悠久の昔から続く活動的な地球の営みに思いを馳せてみるのも良いのではないでしょうか。

千倉温泉、南房総市千倉町
元湯白浜温泉、南房総市白浜町
七里川温泉、君津市黄和田畑
白岩温泉、鴨川市四方木
豊英温泉、君津市豊英
濃溝温泉、君津市笹
粟斗温泉、鴨川市粟斗
曽呂温泉、鴨川市仲町
岩婦温泉、南房総市高崎
弁天温泉、南房総市小浦

枕状溶岩、鴨川市(鴨川青年の家付近)、
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/p431-069.html

鴨川鉱山(ニッケル)、鴨川市(鴨川青年の家付近)、
https://blogs.yahoo.co.jp/jinosan064/14558232.html

シロウリガイ化石露頭、南房総市白浜町)、
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/p431-070.html

古銅輝石安山岩、銚子市、
http://www.choshi-geopark.jp/geo_area_kurohae.html

【64】炭酸水と振動

 炭酸水と水に同じ強さの振動を与えてみたところ、炭酸水は水に比べて早く振幅が減衰することが分かりました。スピーカーに3Vの電池をつなげて振動させ、圧電スピーカーで振動を拾います。装置全体を鉄板の上に置き、圧電スピーカーのアース側を鉄板に接続することで商用電源などからの誘導を抑えます。
 実験結果は明らかに炭酸水を容器に入れた時は水に比べて早く振動が減衰していることが分かります。この水と炭酸水の違いは何によるものだろうか。与えた振動はわずかなものなので、振動を与えた瞬間に炭酸水の中に泡が発生する様子は見られないのだが。グラスハープの実験で水の代わりに炭酸水を入れると音が発生しなくなるとの情報もあります。また、この炭酸水の働きは超音波造影剤と似ている、と言う人もいます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/tansanshindou.pdf

【63】箔検電器の角度、その2

 箔検電器の箔が開く角度と電圧、即ち角度と電荷の関係を調べてみるとほぼ直線関係になっているとの報告が有ります(愛知工業大学研究報告)。
 今回はこのことを説明するために、力のベクトルと位置ベクトルの外積をコンピュータで実際に計算することにより確かめてみました。
両開きの箔検電器を考えます。箔の接合点を座標原点Oとし、箔上に2点PQを設定して、Pの電荷がQの電荷から受ける力のOの回りのモーメントをすべての点の組み合わせで求めて加え合わせました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/hakukendenkikakudo1.pdf

【62】箔検電器の角度、その1

 箔検電器の箔が開く角度と電圧、即ち角度と電荷の関係を調べてみるとほぼ直線関係になっているとの報告が有ります(愛知工業大学研究報告)。
 箔の開きはモーメントに関係し、電荷同士で斥力が働く、また箔には一様に電荷はなさそうなので、何かの曲線になるのではと想像しますが、片方の開き角が50度以下では、実に見事に比例して一次の直線になるとの事です。
 そこで、高校生でも理解できる簡単なモデルを考えてみました。
 「どんな物理現象でもザックリと全体像を物理法則から理解する」のは面白いですね。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/hakukendenkikakudo.pdf

【61】炎の整流作用

 炎の上下に2つの電極を入れて電圧をかけると整流作用が生じます。電極の形状(カソードは平面的で広く、アノードは直線的で細く)によっても整流特性が大きく変化します。炎の種類や大きさによっても異なりますが、炎に流れる電流はμAのオーダーで、数MΩの抵抗値になるので、この実験では商用電源などからの誘導を拾いやすくなります。そこで、薄い銅板を磁石を使って広めの鉄板に接合しAC電源につなげました。こうすることで雑音が抑えられるのでオシロスコープの入力増幅倍率を高くすることができます。もちろん、実験装置全体をシールドすればさらに雑音は少なくなるのは言うまでもありません。2つの電極の位置関係を上下逆にしても、左右に置いても、表面積の広い電極から狭い電極に向かって電子が流れる向きに整流されるようです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/honooseiryu.pdf

【60】炎の中のイオンを調べる

 ローソクの炎を金網で挟んでGM管用高圧電源につなげて電場をかけます。炎は負極に引かれますが目に見えない負イオンが正極にひかれているようです。この2つのイオンの流れは線香の煙で確認できます。金網の外側に箔検電器を置くと箔が開きます。金網の外側に金属板を置いておき高圧電源のスイッチを切ってからクーロンメーターで電荷を確認するのも良いでしょう。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/honooion.pdf

【59】超高感度検流計(改良型)

 前回紹介した超高感度検流計の改良型です。この検流計は0.6V以下の電圧でも検出することができますので例えば、ビーカーに2つの銅板を入れ、一方の銅板の周辺に塩化ナトリウムを振りかけたり、熱湯を注いだり、光を当てたりすると検流計の針が振れます。また、サランラップやセロファンで一方の電極を隔離し、他方の電極の周辺に塩酸などを滴下するとpHの変化が観測できるかもしれません。さらに、長い単線を地磁気に平行に振ったり垂直に振ったりすると検流計の針の振れ方が変化するかもしれません。点燈している豆電球のフィラメントから熱電子が放出されているようです。この電子はガラスを通してわずかではあるが流れるはずです。ガスバーナーの炎の上下に電極を入れると、整流特性が得られるとの情報があります。電極の位置を色々と変えながら電圧電流特性を測定してみるのも面白そうです。炎の中の2つの電極の間に金網を入れて電圧をかけると真空管のように増幅作用を示すかもしれません?。なぜ炎に整流作用が生じるのか、炎の中の還元炎と酸化炎に関係が有るのか・・・、その原因を追究するのも面白そうです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kenryukei1.pdf

【58】超高感度検流計

 市販の検流計に簡単な回路を付加することにより感度を200倍上げることができます。装置全体を発泡スチロールの上に乗せ、金属板Aに負に帯電した塩ビ棒を近づけると金属板Bから金属板Aに電流が流れ検流計の針が振れます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kenryukei.pdf

【57】ペルチェ素子利用霧箱

 ペルチェ素子を利用した水冷型の霧箱を作ってみました。ペルチェ素子は秋葉原などで入手できる40mm角のTEC1-12709 です。この他に模型店などで入手できる水中モーター、プラスチックシャーレ、弁当箱、黒色フェルト、墨汁、8A直流電源、1.5V電池または直流電源などが必要です。
 作り方は添付写真の通りですが、参考文献に詳しく書かれています。
 弁当箱の中に0℃まで冷やした水を気泡が入らないように充填し、エタノールをフェルトに染み込ませ、水中モーターを回転させながら8Aの電流を流します。
 線源としてガスランタン用マントルなどを入れておくとアルファ線やベータ線が観察できます。

 

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/Peltier.pdf

【56】UFO推進機関?

 下記URLの回路は、正の電荷をもった金属球と絶縁体でできたバネと左右に摩擦結合でつながったスイッチでできている。
 正の電荷はバネの振動に伴い左右に振動する。スイッチは正の電荷の動きに連動して入れ替わる。しかし、摩擦係数は極めて小さくほぼ0と見なせ、摩擦があるので刷り動くとする。現実的な心配が仮にないとしての議論である。
 左右に動いている正電荷は電流によって生じる磁場から常に上向きに力を受ける。
 左右の電流回路も正電荷の動きによって生じる磁場から常に上向きの力を受ける。
 正電荷はバネの振動で左右に動き磁場から受ける力は上下方向なのでバネの振動エネルギーは失われることはない。
 この物体系は常に上向きの力を受け上向きに加速する。
 宇宙空間で噴射するもの(ロケットの燃料)がなくても推進できそうである。

 このような問題の実現可能性について理論的研究をするのも奥が深くて面白そうである。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/ufo.pdf

【55】不思議な箔検電器

 箔検電器のコルク表面を汚すと不思議な挙動を示すようになります。
 天板に負に帯電させた塩ビ棒を接触させてから塩ビ棒を離した後、手で触ると、普通は箔が閉じてしまいますが、全体が正に帯電して開いたままになってしまいます。
 墨汁を染み込ませてから乾燥させた「ちり紙」を引き裂いたときにできる繊維を放電隙間の間に入れておくと、手で触らなくても全体が正に帯電して開いたままになってしまいます。
 負に帯電した塩ビ棒を接触させたにもかかわらず、正に帯電してしまうとは、不思議な現象ですね。
 この箔検電器の構造は浮遊電極が存在するフラッシュメモリ(USBメモリ)に似ています。
 コルク部分やガラス表面が「カビ」などで汚れている古い箔検電器が不思議な動きをする場合があります。
どなたか研究してみませんか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/fushiginahakuken.pdf

【54】テスラコイルの製作

 テスラコイルもどきを作ってみました。本来は高圧電源による火花放電に伴う高周波振動を利用するのですがここではトランジスターによるブロッキング発振回路によってテスラコイルをドライブしました。
 派手な実験でもあり電磁気現象に興味を持たせるには十分な演出効果が期待できます。
 この装置は現在、千葉県立長生高校で使われています。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/tesla.pdf

【53】静電容量の測定値から光速を求める

 2枚の鉄板にコピー用紙を挟んでコンデンサーを作ります。このコンデンサーの静電容量cを測定し極板面積sと極板間の距離dより真空の誘電率を計算します。真空の透磁率は、1アンペアの定義により定まっているので光速が求められます。こうして測定した空間の性質(真空の誘電率)から求めた光速とフィゾーの実験で求めた光速の実測値が概ね一致していることがわかりました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/csokuteikarakousoku.pdf

【52】高周波滴定

 容器に入れた液体を挟んで2枚の電極を設置しコンデンサーを作ります。この液体に別の液体を滴下していくと滴下量に応じてコンデンサーの容量が変化します。このコンデンサーを発振回路のコイルに並列に接続しておくと滴下量に従って発信周波数が徐々に変化します。滴下量を横軸に、発振周波数を縦軸にとってグラフを描くことで滴定曲線が得られるはずです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/koutekitei.pdf

【51】インダクタンスの測定

 オーディオアンプ等で使用されているチョークコイルのインダクタンスの値を電源周波数を変えて測定してみました。コイルには1H、400mA、18Ω の記載があります。
 結果は電源周波数の変化に伴ってインダクタンスの値も変化することが分かります。
 また、温度を変化させたり、鉄心の鉄を変えたりすることで物質の磁気的性質が理解できるかもしれません。
 さらに、鉄心の代わりに鉄イオンを含む溶液を試験管に入れたものを芯にしてコイルを作り、この鉄イオンと反応する物質を滴下すると、滴下量に伴ってインダクタンスの値が変化するかもしれませんね。上手くいったら滴定曲線が得られるかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/lnosokutei.pdf

【50】光シャッター

 圧電効果のある物質としてリン酸二水素カリウム(KDP)の結晶があります。この結晶は圧電効果の他に電場をかけると屈折率が変化する性質が有ります。この屈折率の変化は光の偏波面の向きにより異なりカー効果といいます。この性質をうまく利用すると高速の光シャッターを作ることができるとのことです。文献によるとこのシャッターの動作速度はとても速く1GHz程度の交流電場にも応答するとのことです。
 ところで、この高速光シャッターはフィゾーの実験に応用できそうです。フィゾーは光を片道8Km以上もの間を往復させそれに要する時間を測定して光の速さを測定しました。フィゾーの実験では歯車の回転によって光を開閉し時間を測定しましたが、この歯車の代わりにカー効果を用いた光シャッターが利用できると思います。もし50MHzの高周波で光シャッターを開閉できたとすると一回の開閉の間に進む光の長さは6メートルになりますので片道3メートルの長さがあればフィゾーの実験ができることになります。
 この実験装置を作るにはこの物質を使った素子以外に可変周波数発振器、リニアアンプ、インピーダンス整合回路、終端抵抗などが必要となるでしょう。或いはアマチュア無線の送信機がそのまま使えるかもしれません。
 結晶を作って、削って、交流電圧を掛ける回路を作ってフィゾーの実験を卓上で行ってみませんか。おそらく作り上げる過程で様々なものが学べると思います。
参考文献等:光学・電子光学II(朝倉書店)、物質と光(朝倉書店)、光物性の基礎(オーム社)、山梨大学工学部研究報告

【49】電解コンデンサーの製作

 ビーカーにシュウ酸水溶液を入れ、アルミニウム板2枚を電極にして電気分解を行います。初めは低い電圧をかけ、流れる電流がほぼゼロになったら少し電圧を上げ、電流がゼロになったら再び電圧をあげる、この繰り返しで目的とする耐圧になるまで電圧を上げていきます。アルミニウム電極上には酸化アルミニウムの被膜が形成されこれがコンデンサーの誘電体となります。
 徐々に電圧を上げていき100V程度になるとアルミ板が橙色に光る場合があります。 文献によると、酸化アルミニウム被膜の中に存在する不純物原子が励起したことによる、エレクトロルミネッセンス(EL)だそうです。ただし、電圧を上げると感電の危険がありますので注意してください。

【48】人参とアンテナ

 人参の赤色や葉の緑色のもとになっているカロテンやクロロフィルの分子構造を示した模式図を見たことがありますか。炭素の五角形や六角形から鎖が伸びている格好をしています。これはまるでロッドアンテナを長く伸ばした無線機とそっくりです。クロロフィルbには酸素が一つ余分に付いていてクロロフィルaよりアンテナの長さが長くなっています。そのために、アンテナに閉じ込められた電子のエネルギー状態が変化し、受信に適した電波の波長に変化が生じます。
 このアンテナで太陽からの電波を受信し、そのエネルギーを集光性複合体で集めて水からプロトンを取り出し、二酸化炭素から炭素を取り出して糖を合成しているのだそうです。集光性複合体にはクロロフィルが3つくっついていて飛行機の星形エンジンに似ています。
 「形の同じものならば、必ず現象としても同じ法則が支配しているものだ。形の類似を単に形式上の一致として見逃すのは、形式という言葉の本当の意味を知らない人のすることだ。」と寺田寅彦先生が言っています。先見の明のある人の言葉にはどこか深いものを感じます。
 物を形という観点から研究するのも面白そうですね。
文献 集光性複合体

【47】生物農薬

 天道虫を使った生物農薬の研究は動物同士の関係をうまく利用して農薬の代わりをさせようとするものですが、植物同士の関係を上手に利用しても病気を防いだり害虫を寄せ付けないようにすることができるようです。
 例えば、ビニールハウスのような限られた閉鎖空間の中で、スイカやメロンを作る場合、一緒にネギを植えると病気の発生が少なくなると聞きます。
近くに植えておくと虫が付きにくかったり、元気によく育ったり、お互いの成長に良い影響を及ぼす植物の組み合わせが有るのでしょう。また、逆に近くにいるだけでお互いに悪い影響を及ぼしあい互いに成長や繁殖を抑制する植物も有るのだろうと思います。
 相性が良いからといって、同じ組み合わせで栽培を続けると、土壌細菌環境や土質、などのバランスが崩れ連作障害が発生して、虫が付きにくくなるが生育が悪くなるなど、必ずしもいい影響を及ぼすだけとは言い切れない場合もあります。バランスが崩れるとやはり悪影響が出てくることも考えられます。
 稲作農家では毎年苗づくりのためにパレット上に種籾を密植します。極まれにですが細長く白い如何にも弱そうな苗が1つのパレットの中に数本できるのを見かけます。これも生物同士の影響なのかもしれません。
 人の生命を維持するために食糧は必須な物、そのためにはどうしても農業は必要不可欠な産業です。その農業にとって害虫や病気の被害は正に死活問題、まだまだ研究の余地は有りますね。

【46】トイレットペーパーの燃焼光

 ティッシュペーパーやトイレットペーパーを燃やしたときの光を分光器でのぞいてみたことがありますか。高温に加熱された炭素から放射される熱的な光以外に何かが見えませんか。黄色の単色の光が見えるはずです。むしろ炭素からの白色光よりも黄色の単色光の方が強いように見えませんか。これはナトリウムのD線です。次に普通のコピー用紙に火をつけて観察してみましょう。今度は炭素の白色光が優勢となりD線はほとんど見えません。製紙メーカーによっても、製造方法によっても異なりますが製造過程で水酸化ナトリウムなどが使われてそのナトリウム塩がまだ残っていたということだろうと思います。他にも色々な種類の紙など身近な物を燃やしてスペクトルを注意深く観察すると世の中の多くの物は金属塩で汚れていることに気が付くことでしょう。

【45】タケノコジベレリン

 かつて先輩の生物の先生が理科室で行っていた研究の一端をご紹介します。
 筍は成長速度がとても速いのはご存知のことと思いますが、成長期にある筍にはジベレリンが大量に含まれているのがその原因だそうです。そこでこの先輩は筍を大量に収穫してきてジューサーミキサーで大量のジュースを作り底の浅い容器に入れて水分を自然に蒸発させ濃度の濃い液体を作っていました。この液体が生物の成長に与える影響を様々な方法で調べていました。
 ジベレリンの効果は文献に詳しく記されていますがこの先輩のように野山から得られるものをそのまま使って薬効を調べたり、その効果を示す物質を同定したり単離したりするのも面白そうですね。

【44】太陽ストーン

 その昔、バイキングたちは、太陽が雲に隠れたり高緯度のために一日中地平線の下に隠れてしまったときに太陽ストーンを使って航海を続けたといいます。
 ギー・ロパール(仏レンヌ大学)によると、その石は方解石だそうで、入射光の振動面の向きによって屈折率が異なる性質があります。この性質を上手く使うと太陽が地平線の下にあっても太陽の方向が正確にわかります。それは青空からの光(レーリー散乱)は偏光していてその振動面の向きをこの方解石を使うことにより知ることができるからです。
 曇りの日でもミツバチが太陽の位置を認識できるのは眼が光の偏光を感じ取ることができるからだといわれています。
 バイキングとミツバチが方解石の複屈折でつながるとは面白いですね。
 ところで、この方解石をどのように使ったら地平線の下に隠れた太陽の位置が分かるのだろうか。

文献 http://www.afpbb.com/articles/-/2838887

【43】赤色高輝度LEDのスペクトルを観測してみました

 赤色高輝度LEDから放射される光のスペクトルを観測してみました。この時、LEDの両端の電位差は1.559Vでした。スペクトルのピークの波長はおよそ644nmですので光子のエネルギーは1.92eVになります。低いエネルギーから高いエネルギーの光子が放射されている格好になっています。気温を300KとしてもkT= 0.02586 eVの程度ですので説明できません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/ledspectrum.pdf

【42】手回し発電機とLED

 手回し発電機に赤色高輝度LEDを接続しその両端をリード線で短絡してから、手回し発電機のハンドルを回転させます。左に回転させても右に回転させてもLEDがわずかに光ります。直流発電機のはずですが不思議ですね。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/temawasitoled.pdf

【41】電荷分離による昇圧その2

 2枚の鉄板にサランラップを10枚重ねたものを挟んでコンデンサーを作ります。006Pを7個直列に接続しこのコンデンサーを充電した後、電池を切り離してから上の鉄板を開いたり、閉じたりするとネオン管が光ります。電子が放出される電極の周りのネオンが励起されて光ることを考えることで電子の移動する向きが分かります。
サランラップに電場をかけると分極しますが外部の電場を取り去ってもサランラップにできた分極は長い間残ってしまうのだろうと推測しています。いわゆるエレクトレットになったとものと考えます。この考えが正しいとして、それを確かめるにはどのような実験をしたらよいのだろうか。また、なぜ分極が残ってしまうのだろうか。
サランラップ以外のもので試してみましたが期待通りの結果にはなりませんでした。どうもサランラップは分極が残留しやすいのではなかろうかと思います。
ここに書いたことは単なる自説であり本当のところは不明です。どなたか生徒の研究テーマとして取り上げてみませんか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/denkabunri2.pdf

【40】電荷分離による昇圧

 006Pを7個直列に接続した60Vの電源でコンデンサーを充電した後、コンデンサーの静電容量を減少させる(上の鉄板を急に引き離す)と、コンデンサーの両端の電圧は急激に上がります。コンデンサーの両端にネオン管を接続しておくと、通常60V程度では点燈しないネオン管が光り昇圧していることが確認できます。いかにもセンター試験に出そうな問題ですね。
ネオン管の代わりにコンデンサーを接続しスイッチと可変コンデンサーをそれぞれ最良なタイミングで操作するとコンデンサーの両端の電圧は徐々に上がっていくことが期待されます。この操作を機械的に自動的に行う仕組みを考えるのも面白いかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/denkabunri.pdf

【39】ソリオンというものをご存じですか

 ソリオンというものをご存じでしょうか。あまり馴染みはありませんが、電解質溶液中のイオンの移動を利用した電気部品です。電解質溶液はヨウ化カリウム水溶液に少量のヨウ素を溶かしたものがよく使われるようです。他にも二価と三価の鉄など可逆的酸化還元系であればなんでもよいらしい。この溶液に二つの電極を挿入し電流を流します。電圧が低いときはほぼ電圧に比例した電流が流れますが電圧が高くなると電流に寄与するイオン濃度が低くなってしまい電流は飽和します。
 陰極を線状に、それを取り巻く形で陽極を円筒状に作り両極の間を狭くするとダイオードそっくりの電圧電流特性が得られます。さらに第三の電極を作るとトランジスターのように電流を制御できるのだそうです。
 高校生でもできそうな実験ですね。

【38】こすり合う面は何か所で接触するか

 ここで述べることは、日本評論社、数学セミナー増刊、数理のひろば、1981年、に掲載された、「こすり合う面は何か所で接触するか、確率論を利用したホルムの実験、木下是雄著」の記事をそのまま引用したものです。
 この論文の中で木下是雄氏は、「この小文でお目にかけたかったのは、数学が意外なところで物理の実験家の推理をたすけてくれるという一例である。・・・ホルムの着想の妙を味わって頂けたとすれば私の目的は達せられたことになる。」と述べています。
 こすり合う面の接触点数の推測以外に、実験の数Nが非常に大きく、1つの実験が成功する確率pが非常に小さく、それらの積Npが普通の大きさの数になるようなものを見つけ出すと、ポアソン分布が応用できるかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kosuriau.pdf

【37】平面レンズ作成のアイデア

 屈折率分布型レンズは、レンズの内部で屈折率が連続的に変化しています。例えば、中心部の屈折率が周辺部に比べて高くなるように屈折率が分布しているレンズに光が入射すると、光線はわずかに中心に向きを変え、そのためレンズの両面が平面でかつ平行であっても、光は凸レンズのように焦点に集まります。レンズが曲面であれば屈折はさらに大きくなります。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/heimen.pdf

【36】トランスの改造

 昔使われていた5級スーパーラジオの電源トランスの2次側コイルを取り去り、代わりに直径1.0mmのエナメル線を6本束ねたものを10回巻いてみました。
 このトランスの2次側巻き数は1次側に比べて極端に少ないので2次側に発生する電圧は大変低い(2ボルト程度)ものの大きな電流を流すことができます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/toransu.pdf

【35】エクセルを用いたフーリエ解析

 エクセルで ファイル>オプション>アドイン>分析ツール>設定 を行った後 データ>データ分析>フーリエ解析 の順に実行することによりエクセルでフーリエ解析ができます。
 これで、ピアニカの「ラ」の音を解析してみました。また、変調波形(AM:全搬送波両側波帯、DSB:抑圧搬送波両側波帯)を作って周波数成分を分析してみました。
 この他に、小鳥の鳴き声の分析など色々な応用が考えられますね。

尚、参考までに、物理チャレンジ2008 第3問 にフーリエ変換に関連した問題が出題されています。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/Fourier.pdf

【34】3音のうなり

「440Hzと550Hz、660Hz(4:5:6の振動数比)、の音を同時に聞くとハモって聞こえます。しかし、550Hzを551Hz、あるいは549Hzにすると1秒間に2回のうなりが感じられます。550Hzを552Hz、あるいは548Hzにすると1秒間に4回のうなりを知覚できます。さらに、3音の振動数を549Hz、550Hz、551Hzとしてもうなりははっきりと聞こえますが、単純な強弱ではなく、強弱にも変化があるように聞こえます。」 これは、ある音感の鋭い方の話です。

 うなりの振動数は2音の振動数の差になるはずですが何か変ですね。
 振動数がわずかに異なる音の重ね合わせではないので、うなりという言葉をそのまま使ってよいものか、議論の余地があります。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/3onunari.pdf

【33】溶液と結晶

 リン酸二水素カリウム水溶液を2週間ほど放置しておいたところ、液体にさらされることのないビーカーの最上部やビーカーの外の部分にまでガラス表面に結晶が這い上がってきました。勿論、水面下には結晶ができていました。不思議ですね。
 コマ撮り動画を作成すると、きっと生き物が液面から徐々に這い上がっていくような動画が得られるでしょう。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/youeki.pdf

【32】量子化学計算ソフトを使ってみませんか

 実験や経験に基づくやり方ではなく、波動方程式を解くことにより新化合物や異性体の存在を予測することが可能になってきました。
 近年のコンピュータの急速な発展や波動方程式を解く計算アルゴリズムの発達によりこれまではスーパーコンピュータでなければ不可能であった計算が普通のコンピュータで行えるようになってきました。
 千葉大学にはGaussian という波動方程式を数値的に解くソフトが導入されています。1998年には、Gaussian 開発責任者のJ.A.Popleはその功績により、ノーベル化学賞を受賞しています。
 水素原子2個、炭素原子1個、酸素原子2個を適当な初期位置に設定し、自動的にエネルギー極小値になるような原子配置を探させてみました。また、水素分子のポテンシャル曲線、水素原子2個を遠方から少しづつ近づけていった時の全エネルギーを求めてグラフ化してみました。
 原子の初期位置を少し変化させただけで沢山の異性体が見つかります。まるでコンピュータの中で化学反応が起こっているようです。
 このソフトは、千葉大学の構内だけで使用できますので是非千葉大に来てこのソフトを使ってみませんか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/Gaussian.pdf

【31】カラーセンサーの応用(1)

 浜松ホトニクス社製デジタルカラーセンサー(S9706)を用いた回路を前回紹介しました。今回はその応用です。このセンサーは、赤(波長615nm)、緑(波長540nm)、青(波長465nm)にそれぞれ最大感度を持っており、検出結果は各色12ビットのデジタル値で出力されます。
 そこでこの各色の光量の比を求め、この比の値がプランクの輻射式によって計算されたものと同じになる温度を求めてみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/hikariondokei.pdf

【30】カラーセンサーの製作

 FT232HL(USBシリアル変換モジュール)とS9706(カラーセンサー)を使用します。
 配線図とサンプルプログラムをご覧ください。
 浜松ホトニクス社製デジタルカラーセンサー(S9706)は、赤(波長615nm)、緑(波長540nm)、青(波長465nm)にそれぞれ最大感度を持っており、検出結果は12ビットのデジタル値でシリアル出力されます。Gate端子をLからHにすると、光量の積算を開始し、所望の積算時間後にGate端子をHからLにすると積算を終了します。測定データは、CK端子に36個のクロック信号を入れることで、出力端子より出力されます。各色12ビットの2進数が出力され、これら3つの数値の組み合わせで極めて微妙な色相の変化を検出することができます。
 FT232HLに関しては「ADコンバーターの製作」を参照してください。
 デジタルカラーセンサーの詳しい仕様に関しては、以下のwebサイトを参照してください。 http://www.hamamatsu.com/jp/ja/product/alpha/R/4153/S9706/index.html

 第5回科学の甲子園全国大会では、このデジタルカラーセンサーを活用した製作課題が出題されました。参考資料が公開されていますので検索してください。
 このセンサーを何らかの実験に活用できないものでしょうか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/color.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/color_64.xlsm

【29】ADコンバーターの製作

 FT232HL(USBシリアル変換モジュール)とADS1262(ADコンバーター)を使用してADコンバーターを組み立ててみました。
 これを用いてクロメル アルメル 熱電対(0.07φ)で空気の断熱圧縮、膨張に伴う温度変化を測定してみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/adc.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/adc_64.xlsm
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/adc.xlsm

【28】金属パイプ中のネオジム磁石の落下

 ある高校の生徒さんから質問が寄せられました。
 金属パイプの中にネオジム磁石を落とした時、磁石がパイプを抜ける時間は、パイプが静止している時と、磁石を落とした瞬間にパイプを上に動かした時とで違いは有るか、というものです。
 私の説は、上に動かした時の方が早く抜ける、と考えました。
 果たしてこの説は正しいのだろうか。他に何か重要な条件などがあるのでしょうか。運動方程式をきちんと立てて解くとどうなるのか。誰か実験で確かめてみませんか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/gishakuraaka.pdf

【27】磁石の要らないリニアモーター

 平行な2本のレールの間に3巻きコイルを置き、この2本のレールを低電圧大電流源に接続します。エナメルを半面だけはがしておき、このコイルに10アンペア程度の大きな電流を流し、手で回転を与えると勢いよく回転を持続します。しかも、流す電流は直流でも交流でも同じように回転します。磁石はどこにも無いのに変ですね。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/denchikara.pdf

【26】音で物体が動く

 超音波スピーカーの前に火のついた線香を置いて音を出してみました。また、水面に発泡スチロール球をまいて置き、上からスピーカーで音を聞かせてみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/houshaatu.pdf

【25】目的に合った回路を設計して作る(4)    ケーブル1本で送れる情報量を増やす

 1本のACケーブルで送れる情報の量を増やす工夫をしてみました。ケーブルは1本だから、送れる情報量は1ビット、つまり1または0の状態しか送れない、と考えるのが普通です。しかし、工夫をすると2ビットの情報を送ることができます。
 さらに、もう一工夫すると、3ビットの情報が1本のACケーブルで送れるかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kairo4.pdf

【24】霜柱の研究

 雪の結晶の研究で有名な物理学者・中谷宇吉郎先生の書いた、「霜柱の研究」について、という文章をご紹介します。

詳しくは下のURLをご覧ください。
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【23】紙風船

 膨らんでいない紙風船をたたいているといつの間にか膨らんできます。紙風船には外から内向きの力が加えられているのになぜか、内側から外向きに力が働いているように紙風船は自然に膨らんでいきます。手の平でたたいている時は膨らんできますが、定規でたたくとなぜか膨らみません?。身近なものでも考える素材は沢山有りますね。

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【22】デジタルスピーカー

 デジタルパワーアンプが市販されるようになりましたが、遂にスピーカーまでもデジタル化されようとしています。ご存知のようにアナログの信号をデジタルに変えたときの2進数の各桁は、2のn乗の重みを持っています。そこでこのスピーカーはムービングコイルを複数にして各コイルを2のn乗に比例した巻き数にしておき、2進の各桁の信号で直接駆動しようとするものです。または、面積の違う複数の振動板にムービングコイルを取り付けておきこれを2進の各桁の信号で駆動しようとするものも有ります。いわばスピーカー自体がDA変換器ということでしょうか。
 そこで簡単な実験のアイデアです。今回は実際に実験は行っていません。単にアイデアだけを書きました。どなたか作ってみませんか。

詳しくは下のURLをご覧ください。
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【21】サツマイモの花芽形成

 「一般に植物は適切な日長のもとにおかれると,花芽を形成させる物質をつくると考えられ,この物質はフロリゲンまたは花成ホルモンとよばれている。アサガオは短日植物であり,短日条件下で容易に花を咲かせるが,同じヒルガオ科の短日植物であるサツマイモは, 自然条件下では一般には花を咲かせにくい。しかし,アサガオに接ぎ木して,短日条件におくと,花を咲かせることができる。この現象もフロリゲンのはたらきで説明されている。・・・・(センター試験2009生物Iより)。」
 これはセンター試験2009生物Iに出題された花成ホルモンに関する問題の一部で、アサガオにサツマイモを接ぎ木することでサツマイモに花を咲かせた実験に関して問うたものである。
 筆者は趣味でサツマイモを作っているが咲いた花を見たのは一度だけである。アサガオに似た綺麗な花を簡単に咲かせることができれば観賞用としてのサツマイモの価値も上がるだろうし交配による品種改良も容易になると思う。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/satumaimo.pdf

【20】目的に合った回路を設計して作る(3)   ワイヤレスマイクの作成 

 アマチュア無線用送信機の中で実際に使われている発振回路を調べこれを元にしてワイヤレスマイクを作成してみました。
コルピッツ発振回路と呼ばれている回路です。この回路からコイルとコンデンサーを取り除いてみると直流増幅回路となります。
この発振回路にはC1、C2、C3とLで構成された共振回路が存在します。そこで、この共振回路の共振周波数をFMラジオで受信可能な領域に合わせることによってワイヤレスマイクを作ることを考えました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kairo3.pdf

【19】目的に合った回路を設計して作る(2)   早押し判定回路

 早押し判定回路を作ってみませんか。下図は基本となる回路をリレーで構成したものです。この回路を論理ICで構成することを通して創造力が養えます。
この早押し判定回路は、キットや製品が市販されているし、インターネット上でも公開されているので簡単に入手することができます。しかし、インターネット上で検索したり図書館に行って調べたりして入手した回路図通りに作っても創造力や考える力が養えるとはとても思えません。ここは、やはりAND、OR、NOTなど論理回路の動作やフリップフロップ回路の仕組みなど基本的な知識だけを学び、回路設計そのものは自分の力で考え悩みながら作らせたいと考えます。
出来上がった回路は十人十色、ただ一つには決まっていません。付加する機能まで含めて考えると回路設計をした人の数だけ正解が有り、いずれも優劣は付けられません。自分の頭で考えたものは全てが最高評価に値するものと思います。
必要以上に文献やインターネットで情報を収集するのは思考力を養う上で問題があるのではないでしょうか。先生方も是非論理ICで早押し判定回路を作ってみてはいかがでしょうか。物づくりの醍醐味が味わえることでしょう。また、生徒と同じ目線で同じテーマに取り組む先生の姿が生徒に良い影響を与えること請け合いです。
ブレッドボードを使うと半田付けしないで簡単に回路を組み立てることができますので是非お勧めします。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kairo2.pdf

【18】目的に合った回路を設計して作る(1)  論理回路 

 「第3回科学の甲子園ジュニア全国大会」の実技競技①「論理回路」では、実際に簡単な論理回路を作成することを通して、デジタル回路に関する理解とそれを構成する技術を競いました。
次のURLを参照してください。
http://koushien.jst.go.jp/koushien-Jr/about/index.html

論理回路は、AND、OR、NOTなどの回路を組み合わせて作ることができます。まず、どのような機能を持った回路を作るのかを決め、次に、その動作を分析し、それに合った回路を設計します。この一連の過程は大変創造性に富んだ作業です。単に回路図が与えられ、その通りに半田付けして作るのとは異なり、回路設計の過程を通して多くのことが学べます。
ここでは電子キーの動作を模した論理回路を作ってみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kairo1.pdf

【17】人工衛星の見え方シミュレーション

 周期が1日で地球の自転と同じ向きに公転している人工衛星について、日本で南を向いて観測した場合に、衛星が空に描く軌跡の形と動きを問う問題が、2014年7月13日(日)に実施された物理チャレンジ2014 の第1チャレンジに出題されました。そこでこの問題をコンピュータでシミュレーションしてみました。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/satellite.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/files/satellite.xlsm

【16】マイクに穴

 コンデンサーマイクに穴を開けてみました。共鳴箱の付いた音叉をたたき、このマイクを箱の中に入れると、箱の開口端で最大の音が検出されます。穴を開ける前のマイクを使った実験では閉口端で最大の音が検出されました。
穴を開けたコンデンサーマイクは周囲の電場の変化を受けやすく、50Hzの電源ノイズを拾ってしまいます。そこでマイク全体を金網でシールドする必要があります。
面白いことに、穴を開けると感度は大きく低下し、その後時間が経つにしたがって感度が悪くなっていきます。
なぜか、穴を開けてしまうとマイクの寿命が短くなってしまうようです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mic.pdf

【15】角運動量保存の法則

 発泡スチロール板の上に電池とモーターとコヒーラーを直列につなげた回路を乗せて全体を糸で吊るす。コヒーラーの近くでチャッカマンの引き金を引き火花放電をさせる。急激な電場の変化によりコヒーラーの中のアルミ箔表面の酸化被膜が破れ回路に電流が流れモーターが回転をはじめる。モーターの回転と同時に発泡スチロール全体が回転する。
モーターの位置を何処においても発泡スチロール全体の回転の向きはモーターの回転の向きとは逆向きとなる。
発泡スチロール板の上に重りを乗せると動きは小さくなる。
非接触でスイッチをON,OFFする簡単な仕組みとしてコヒーラーが使えるかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kakuun.pdf

【14】間欠泉の模型

 間欠泉の模型を作ってみました。丸底フラスコの部分をガスバーナーで加熱すると一定周期で熱湯が噴き出します。
自然現象に似せた模型を作ってみることでその仕組みを解明する手がかりが得られるかもしれません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/kanketusen.pdf

【13】超臨界状態(?)の観察

 ここで紹介する超臨界状態(?)の観察は大変危険であるので決してお勧めしない。実験をするときは自己責任で安全に配慮して実施してほしい。
ジエチルエーテルは気化しやすく引火性も強い。爆発しても被害が最小限になるように、部屋の換気、ドラフトチャンバーの中で作業する、・・・など配慮する必要がある。
資料の作成方法は下に示したURLの通りである。できあがった資料をはんだごての先端に結合し、温度を上げていくと、管の中のジエチルエーテルは沸騰を始める。さらに温度の上昇に伴い液面がはっきりしなくなり、突然色が変化し、もやもやした状態になる。全体を均一に加熱していないので理想的な実験とは言えないが、興味深い現象が観察できる。光の散乱や偏光など超臨界特有の性質を確かめるのも面白い。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/chourinkai.pdf

【12】4分の1波長板の作成方法

 料理用のラップフィルムはポリエチレンなどを一方向に引き伸ばして作っている。引き伸ばす前に乱雑にあらゆる方向を向いていた長い有機分子は引き伸ばすことで伸ばされ整列する。長い鎖状有機分子中の電子は、炭化水素の鎖に沿った方向の振動と鎖に直角な振動に対して異なる有効ばね定数を持っている。そのため引き伸ばした方向に平行な電場に対する電気感受率は引き伸ばした方向に垂直な方向の電場に対する電気感受率と異なる。つまり誘電率がこの2つの方向で異なり、したがってこの2つの方向で電場が振動する光に対する屈折率が異なり、光の速度も異なる。
そこで、料理用のラップフィルムを適当な枚数重ねたものに直線偏光を透過させると、この2つの光の位相が丁度4分の1波長だけずれるようになり円偏光となる。
ここでは、料理用のラップフィルムを使った4分の1波長板の作り方を紹介する。ラップフィルムは大変薄いので一旦はがしてしまうと重ねたときに必ず空気が間に入ってしまい透明度が低下してしまう。そこで、ラップフィルムが接着したままの状態を保ちながらはがす工夫をし、透明度のよい数層重なったラップフィルムを作った。
実験の結果、ラップフィルムのメーカーや商品によっても異なるが、4分の1波長板では3枚、2分の1波長板では6枚であった。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/hachouban.pdf

【11】マウスボタンを使用した簡易な信号入力方法

 マウスボタンスイッチの状態を読み取り、信号の有無を簡単に検出することができます。
スイッチに並列にトランジスターを接続し、ベースに適当な信号を入力するとボタンが押された状態になるのでこれをVBAで読み取ります。
参考までに自作GM管からの信号を検出してみました。
入力信号を工夫することで様々な実験に応用ができると思います。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mouse.pdf

【10】ニュートンビーズの振る舞いについて

 ニュートンビーズの振る舞いについて考えてみました。ニュートンビーズが不思議感を漂わせているのは、下向きの力である重力しか作用していないにも関わらずビーズ全体が空中に浮かび上がってしまうところにあると思います。
 サイフォンも極めて軽くて丈夫なチューブを利用して十分に落差をつけてやると全体が空中に浮かび上がると思います。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/newtonbeads.pdf

【9】ロッシェル塩でマイク、スピーカーを作る

 ロッシェル塩でマイク、スピーカーを作ってみました。

 実際実験してみると様々な問題が浮かび上がってきてその都度改善や工夫をして楽しめます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/xtalspmic.pdf

【8】水ロケットの到達高度と到達速度の計算

水ロケットの到達高度と到達速度について、仕事とエネルギーの関係、運動量と力積の関係などの基本的な力学法則から簡単なプログラムを作ってシミュレーションしてみました。
シミュレーションの妥当性や理論の成否など精査しなければならない点が多いものと思われます。

 他の物理現象についてもコンピュータを使ってシミュレーションしてみると面白いと思います。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mizuRocket.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mizuRocket.xlsm

【7】ペンチの回転運動

 高校からコマなどの回転運動について研究をしたい、YouTubeで公開されている毛利衛さんが行った実験について理解したいのだが、という問い合わせがありました。身近な現象の中で、コマの運動ほど「力と運動の関係」が捉えにくい現象はありません。
そこで不思議な回転運動に興味を深めてもらおうと考えてシミュレーションプログラムを作ってみました。
このプログラムを実行すると、無重力空間で、ペンチのように形が複雑なものを回転させると、向きを変えながら回転する不思議な現象が再現できます。プログラムで設定する物体の初期位置と初期角速度および質量を変えると、ペンチは首を振るだけで上下が反転しなくなります。これは外力が加わったときに見られる歳差運動に似ていますが別物で自由章動と言います。地球の地軸は、約25800年周期の歳差運動の他に305日周期で半径5メートルの円を描いて極の周りを回転しているのだそうです。このプログラムを更に精度の高い計算方法に変え、地球のデータを設定すると地球の自由章動が再現できるかも知れません。
是非、「毛利 ペンチ」の語句で検索して動画を見てください。

https://www.youtube.com/watch?v=WQYKWQQx_4A

シミュレーションプログラムは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/mourisannopenchi.xlsm

【6】蓄光顔料を作ってみませんか

 硫化亜鉛が析出する反応と銅が析出する反応を同じ試験管内で同時に起こすことにより硫化亜鉛の結晶の中に銅が取り込まれます。この製法で比較的簡単に蓄光顔料を作成することができます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/chikuko.pdf

【5】アボガドロ数を測定してみませんか

 ブラウン運動におけるアインシュタインの関係式を利用し、大きさの分かっている粒子の拡散速度を調べることによりアボガドロ数を求めることができます。比較的簡単な実験でありアインシュタインの関係式を導く過程も難解なものではないので高校生の理科研究の素材としてアボガドロ数の測定実験を実施してみませんか。

 実験方法や実験例など詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.sci.keio.ac.jp/eduproject/practice/physics/detail.php?eid=00023
http://www.sci.keio.ac.jp/eduproject/cmsdesigner/dlfile.php
https://www.tochigi-edu.ed.jp/center/cyosa/cyosakenkyu/kyokasido_h21/butsuri_03.pdf
http://fnorio.com/0030Avogadro%27s_constant1/Avogadro%27s_constant.htm
http://www.kagaku1.kjmt.jp/chap0/Avogadro.pdf

【4】運動方程式から波の伝わる速さを求める

 波動のように同じ変化が時間とともに伝わっていく現象を理科研究で取り上げる場合、まず微少部分に加わっている力を見つけ、その力が微少部分の質量に作用しているものと考えて運動方程式を立てることで見通しのよい理論が構築できるかも知れません。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/nami.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/nami.xlsm
hhttp://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/nami_64.xlsm

【3】代数学と作図問題

 定規とコンパスをある決められたルールに従い有限回の操作で作図することと方程式を解くこととは深い関係があります。
代数学での加減乗除と平方根を求めること(2次方程式を解くこと)はそのまま定規とコンパスによる作図問題に置き換えることができます。つまり、定規は1次式、コンパスは2次式に相当すると捉えることもできます。
ギリシアの3大作図不能問題として有名な、立方倍積問題、角の3等分問題、円積問題などは方程式の問題に置き換えて議論することで解決されました。
高校生の研究に関連して角の3等分についての質問がよくあります。そこで、簡単であるが説明なしで加減乗除と平方根の作図例とその応用として正五角形の作図、2次方程式の解を求める作図を示しました。ちなみに、折り紙や曲尺のように同時に2点を定めることができる機械や3乗根を作図できる超コンパスがあれば角の3等分は作図可能であるといいます。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/daisutosakuzu.pdf

【2】プラニメーターの紹介

 プラニメーターは単純閉曲線で囲まれた部分の面積を測定するための機械で、19世紀に様々な改良を加えられながら作られてきたものです。
この機械をマウスを使って自作してみました。この機械は、小車輪(ここではマウスを使用)に2つの棹が自由に回転するように取り付けられている構造をしています。一方の棹の端点を自由に回転するように固定し、他方の棹の端を測りたい面積の閉曲線に沿って一周させます。一周して戻ってきたときの小車輪の回転数は閉曲面の面積に比例した値となっているというものです。
マウスの回転数を読み取るプログラム(エクセルVBA)も参考までに紹介します。
プラニメーターの発展形として潮汐調和解析機械や与えられた関数や微分方程式の解曲線を描く道具などもあるようです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/puranimeter.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/puranimeter.xlsm
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/puranimeter_64.xlsm

【1】ドミノ倒しの進行速度について

ドミノ倒しの進行速度について某高校の生徒さんから質問が有りました。
そこで簡単なプログラムを作ってみたところ、概ね実験により得られた結果と一致することがわかりましたのでご紹介します。
シミュレーションの妥当性や理論の成否など精査しなければならない点が多いものと思われますが、高校生の研究に少しでも役立てられれば幸いです。

詳しくは下のURLをご覧ください。
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/domino.pdf
http://www.cfs.chiba-u.jp/koudai-renkei/information/files/domino.xlsm

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