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千葉理数教育高大連携ニュース NO.39(2010.12.10)

【1】 千葉市科学館の学校教育サポートについて(千葉市科学館館長 大高一雄)
【2】 高校生の科学研究に関する国際ルールについて
【3】 中高生の科学部活動振興事業 平成22年度連絡協議会の開催について(JST)
【トピックス】 世界と日本の森林は今
【編集後記】


 

【1】 千葉市科学館の学校教育サポートについて(千葉市科学館館長 大高一雄)
 
 千葉市科学館は、先進的科学館連携推進事業というJST(科学技術振興機構)の助成の呼びかけに応募し採択されました。この事業は、「日本科学未来館と連携を組みながら地域のいろいろな組織(大学、企業、研究
所、学校など)との連携をはぐくみ、先進的な科学の進展を市民に伝達することを通して市民の科学リテラ
シーを向上させる企画に年間2000万円を5カ年間助成する」という主旨のJSTからの公募です。
 政令指定都市の科学館のみに応募資格があり、応募館の中から2館を選定するというものです。千葉市科
学館からの企画書はその二つのうちの一つとして採択されたわけで
す。
 科学館にしては巨額の助成ですのでいろいろなことをやろうと思っています。主なものとして

1.先進科学と日常の生活とのつながりを印象付けられるように、市民が先進的な科学にできるだけふれる機
 会を多く作る
2.学校教育の充実をはかる

という二つのところに重点を置いた事業をします。特に2では、小学校から高校まで、わが国の先生方の年齢
構成では、若手とベテランの間の中間層が弱みになっていますので、そういう弱点を補うための教員の研修
会などを充実させたい、小学校に理科支援員を投入して、先生方に少しでも余裕ができるようにしてあげたい、学校の理科室の活性化や理科の実験の機会を増やしたい、などなどと考えています。できたら、車で学校を回る先生と生徒を相手にした巡回実験教室などもやりたい。中学や高校での理科の自由研究の面でも、理科クラブや指導の先生方をサポートしたい。
  これらの活動は、科学館だけではやれません。社会には、第1線から距離を置いていながら、まだまだエネ
ルギーがあふれているかたがたがいます。そういう市民やOBを含めた先生方も巻き込みたいと思います。そ
のためには、市や県の教育委員会や市、県当局のやる気も大切です。千葉大学や高大連携企画室の積極的
なかかわりはもとより当てにしています。

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【2】 高校生の科学研究に関する国際ルールについて

 NPO法人「日本サイエンスサービス」(NSS)より、「高校生の科学研究に関する国際ルールについて」(和
訳版)が送られてきました。直接的にはISEF(国際学生科学技術フェア)に参加する生徒のためのものです
が、「国際ルール」であり、すべての高校生が研究を行う上での基本的な指針が記載されているので参考に
していただければと思います。
  たとえば「脊椎動物を対象とした研究に関するルール」の項では、「脊椎動物を研究に使用することに代わ
る手段を模索・検討すること」「瞬間的な痛みを上回る苦痛を脊椎動物に与えたり、脊椎動物を故意に殺すこ
とを計画した研究計画は禁止されている」など倫理的なルールが述べられています。以下をご覧になってくだ
さい。
            http://www.isef.jp/guideline/IntelISEFGuidline2010.pdf

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【3】 中高生の科学部活動振興事業 平成22年度連絡協議会の開催について(JST)

 JST(独立行政法人科学技術振興機構)の主催で、上記「科学部活動振興事業」の連絡協議会が以下の
日程で開催されます。このことについては以前ニュースでも紹介しましたが、科学部の活動支援のために、
年間50万円を3年間資金援助してくれるという魅力的な事業です。本年度採択された千葉県内の高校は県
立千葉、県立船橋芝山、県立市原八幡、市立千葉、中央学院の5校でした。
  全国から選ばれた6校による研究発表、本年度採択された全機関によるポスターセッションもありますの
で、今後、科学部活動に本腰を入れたい先生方にはきっとよい機会となることでしょう。詳しくは以下をご覧く
ださい。
           http://rikai.jst.go.jp/kagakubu/20101227_kyogikai.html

    日程:平成22年12月27日(月)11:00〜16:00
    場所:日本科学未来館(東京・お台場)
    参加申し込み:不要(交流会参加の場合は必要)
    参加費:無料(交流会参加の場合4,000円)

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【トピックス】 世界と日本の森林は今

 先月「生物多様性の森、20年で1.3倍に」というちょっと嬉しい記事が目にとまりました。「生物多様性の森」とは、木材生産を目的としない、生物多様性保全のための森林で、要するに国立公園のイメージです。これが
現在、全世界で4億6千万ha(日本の総面積の12倍)に達し、20年前から見ると約30%増加しているというの
です。
  地球環境を思う世界の人々の努力が一定程度実ったわけで、とても好ましいことですが、気になるのは森
林面積全体の変化です。調べてみるとこれは心配したとおり減っています。ただし減り方はだんだん鈍くなっ
ており、1990年から10年間の純消失面積8300万haに対し、2000年からの10年間の消失は5200万haと、約6
割に下がっています。
  
              *純消失面積とは、森林消失面積から植林などで増加した面積を引いた値
   
  これをもって「森林減少の終焉は近い」と見る楽観論もあるにはありますが、熱帯原生林の消失に依然歯
止めがかからないなど、とても喜ぶわけにはいきません。
  (意外にも!?)アジアはヨーロッパと並んで森林面積が増加している地域ですが、それは中国の貢献に
よるところが大きい。なんと2004年からの5年間で2100万haも増え、森林面積2億ha(日本の総面積の5.3倍)に達しています。森林率から言うとまだ20%余りですが、1949年の建国当時9%、1973年で13%だったことを
考えると立派なものです。
  そこで森林率について調べてみると、地球全体では陸地面積148億haに対し、森林面積41億haで28%。国
別では1位フィンランド74%、2位日本68%、3位スウェーデン67%で、「北欧の森の国」たちと競い合っている
日本を誇らしく感じます。まさに日本人は「木を植える民族」なのです。
  問題はこの40年間で2.3倍にも達した森林蓄積(樹木の体積)をほとんど利用せず、途上国の原生林を伐
採して輸入していることです(80%輸入)。日本の木は今こそ使うべき時を迎えているにもかかわらず、間伐
などの手入れもされずに荒廃し、放置されているのは実に深刻な問題と言えるでしょう。
  さてこれも11月のニュースですが、坂本龍一さん(森林保護活動団体「モアトゥリーズ」代表)が、90haの森
の間伐材を固形燃料(ペレット)として製造販売する協定を新潟市と結んでいました。超一流人間の行動力に
感動するとともに、国の施策転換の必要性を強く感じた次第です。

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【編集後記】

 40年前、私が学生時代の西千葉キャンパスはまるで平原でした。今はうっそうと樹木が生い茂っています。
総数1612本、桜155本、欅94本、銀杏54本・・・
  春の桜並木、秋の銀杏並木が評判ですが、桜の紅葉も意外にみごとなことに気づき、五十嵐和廣さんに
尋ねると、高峰高原から小諸にかけては「チェリーパークライン」と呼ばれ、桜の紅葉の名所として有名なん
だとか。
  でもキャンパス内でいちばん美しいのは図書館前の大木、櫨(ハゼ)の真っ赤な紅葉です。やはり五十嵐
さんによると、この木はかつて新潟県などで田んぼのあぜ道に植えられ稲藁を乾かすのに使われていたと
か。近く図書館の拡張工事で伐られてしまうのでしょうか。ぜひ移植してほしいものです。
  豊かな木々はそのまま豊かな自然であり、人の心もゆったり安心な気持ちにさせてくれます。条件は十分
そろっているのですから、日本は名実とも世界に誇れる森の国になってほしいものです。

  野曽原友行

  千葉大学高大連携企画室
  tel:043-290-3526
  fax:043-290-3962
  E−mail: t-nosohara@faculty.chiba-u.jp

 
   
 
 
 
 


 
 



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