千葉大学|高大連携企画室

 

   
       
                 

 



 
千葉理数教育高大連携ニュース NO83(2014.7.22)

【1】国際物理オリンピック・国際生物学オリンピック・国際情報オリンピック結果報告
【2】8/6(水)、8/7(木)「SSH生徒研究発表会」のご案内
【3】8/2(土)「第4回千葉サイエンススクールフェスティバル」のご案内
【4】「君も物理チャレンジを!!講習会」が開催されました
【5】千葉大学主催「第7回高校生理科研究発表会」講演者紹介など
【6】千葉大学高大連携専門部会に御須 利 が加わりました
【編集後記】


 

【1】国際物理オリンピック・国際生物学オリンピック・国際情報オリンピック結果報告

・カザフスタン(アスタナ)で開催された第45回国際物理オリンピックにおける日本の高校生の成績は銀メダル4、銅メダル1でした。昨年は銀2、銅3でした。詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/07/1350115.htm

・インドネシア(バリ)で開催された第25回国際生物学オリンピックでは、金メダル1、銀メダル3を獲得しました。これは昨年と同じ成績です。詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/07/1349868.htm 

・台湾(台北)で開催された第26回国際情報オリンピックでは、金メダル1、銀メダル2、銅メダル1を獲得しました。昨年は金1、銀2でした。詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.ioi-jp.org/ioi/2014/ioi2014_press_release2.pdf

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【2】8/6(水)、8/7(木)「SSH生徒研究発表会」のご案内

 今年も8/6(水)、8/7(木)の2日間、全国SSH校による、代表研究の口頭発表およびポスター発表が行われます。誰でも自由に見学できます。
 今年の講演は、免疫システムにおける樹状細胞の役割を解明し、新たな抗がん治療の確立につながる多大な貢献を成し遂げた功績でこの3月「ロレアル−ユネスコ女性科学賞」を受賞された京都大学副学長の稲葉カヨ 先生です。
 2日目朝の全体会は毎年すばらしく、これだけでも参加してよかったと思います。三千人以上の高校生が一堂に会し、選ばれた研究発表に続いて、非常に活発な質疑応答が繰り広げられます。日本の高校生たちのたくましさが実感できることでしょう。

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平成26年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会の概要

主催 文部科学省、独立行政法人科学技術振興機構

会場 パシフィコ横浜(〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)

プログラム
〔8月6日(水):1日目 〕
  9:00 全体会(開会、講演)(国立大ホール)
       講演者:稲葉 カヨ 先生
10:30 ポスター発表(展示ホールB)
12:30 昼休み
13:30 ポスター発表(展示ホールB)
17:30 全体会(国立大ホール)(代表校選出結果発表他)

〔8月7日(木):2日目 〕
 8:30 全体会(代表発表校による口頭発表)(国立大ホール)
11:30 昼食
12:30 ポスター発表及び片付け(展示ホールB)
14:00 全体会(表彰、全体講評、閉会)(国立大ホール)
15:00 終了

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【3】8/2(土)「第4回千葉サイエンススクールフェスティバル」のご案内

 前号でもお知らせしましたが、「千葉サイエンススクールネット」の主催で、8月2日(土)、千葉工業大学を会場として「第4回千葉サイエンススクールフェスティバル」が開催されます。入場は無料です。詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.chiba-ssnet.com/A_SSFes/

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【4】「君も物理チャレンジを!!講習会」が開催されました
 
 千葉大学先進科学センターは、千葉市科学館と物理オリンピック日本委員会の共催のもと、「物理チャレンジ」に挑戦する生徒たちのために「君も物理チャレンジを!!講習会」を毎年5月から4回シリーズで開講し、今年で5回目となりました。年々受講者は増加し、今年は定員の25名をオーバーし、やむなくお断りせざるを得ない状況でした。

  講師は千葉大学教授3名を含む5名の科学者が中心です。1日目は模擬試験の後の自己採点とクラス分けに続いて、力学中心の講義。2日目はプランク定数についての講義とその測定実験、そしてレポートの書き方指導。3日目は電磁気に関する講義と模擬試験、解説。4日目は原子物理と波動についての模擬試験と講義、という具合に実に盛りだくさんでした。
 また物理チャレンジ元代表、オリンピック代表の方たちもアドバイスに来てくださり、生徒に好評でした(より具体的な様子などはのちほど千葉大学先進科学センターのウェブサイトで紹介いたします)。

 そして7/13(日)物理オリンピック日本予選を兼ねた「物理チャレンジ2014・第1チャレンジ」が開催されました。千葉県会場(千葉大学西千葉キャンパス)の受験者も年々増加し、今年は31名と昨年からほぼ倍増。これも、「君も物理チャレンジを!!講習会」を勧めてくださった高校の先生方、そして熱意を持って指導してくださった講師の先生方のおかげと、深く感謝しております。

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【5】千葉大学主催「第7回高校生理科研究発表会」講演者紹介など

 いよいよ夏休み。「日本学生科学賞」や「JSEC」に挑戦する高校生には最後の追い込みです。ご指導の先生方、暑い中、本当にご苦労様です。

 そして千葉大学主催「第8回高校生理科研究発表会」も大歓迎です。今年は9/27(土)西千葉キャンパスの体育施設(体育館)を中心とした会場で開催されます。今年からは、応募分野数の増加(5分野から8分野へ)、英語による発表が可能、など、応募方法が変更になりましたので、ご注意ください。
 日程概要・募集要項等は以下のウェブサイトをご覧ください。
http://koudai.cfs.chiba-u.ac.jp/happyoukai%20annai/8annnai.html

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 今年の講演者は、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター講師の細谷 紀子先生、そして千葉県立幕張総合高等学校の中山秀幸先生と千葉県立佐原高等学校の浅野 裕史先生にお願いしました。

 講演内容と先生方のプロフィールについては以下をご覧ください。

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細谷 紀子先生 講演

「医学研究へのいざない〜DNAから生命現象・病気まで〜」

 医学は、ヒトの誕生、発達、成長、老化などの一生涯における生命現象から、病気の原因、治療、予防に至るまでの幅広い分野をカバーする奥深い学問です。そして、医学研究の成果は、新しい治療法の開発につながり、未来の医療を劇的に変え得る可能性を秘めています。
 DNA(遺伝子)は生命活動の設計図であり、細胞の中の核と呼ばれる場所に、二本鎖の形で二重らせん構造をとって収まっています。生命活動を維持するためには、DNAが細胞分裂に伴って正確に複製され、伝達されなければなりません。ところが、DNAは様々な原因によって絶えず傷を受けています。最も重篤な傷は、DNA の二本鎖が近接した部位で完全に切断される「DNA二本鎖切断」と呼ばれるもので、この傷が残存すると細胞は死んでしまいます。
 DNAを安定に維持するために、細胞には、DNAの傷を修復するシステムが備わっています。この修復システムがうまく働かないことが、実は、がんなどの病気と密接に関係することが分かってきました。一方、がんの治療によく用いられる放射線治療や抗がん剤治療の多くは、DNA二本鎖切断を人工的に作り出して、がん細胞を撲滅することを目指すものです。その治療の成否は、がん細胞の持つDNAの傷の修復能力に大きく依存することになります。
 本講演では、私が内科医として活動する中で目の当たりにした医学研究の医療への貢献の事例をご紹介するとともに、DNA修復研究に基づく新しいがん治療の開発の動向についてご紹介したいと思います。

【講師紹介】
細谷 紀子(ほそや のりこ 東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター講師)
 千葉県立千葉高等学校卒業。東京大学医学部医学科卒業後、内科研修を経て、同大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。博士(医学)。以後、日本学術振興会特別研究員、東京大学医学部附属病院無菌治療部助手等を経て、2006年より東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センターにおいて、DNA損傷に対する細胞応答に着目したがんの病態解明と治療開発の研究に従事している。
  2008年、第一回資生堂女性研究者サイエンスグラント受賞。2009年、(財)放射線影響協会 第3回放射線影響研究奨励賞受賞。2010年、東大病院ベストスタッフ賞受賞。2011年、日本放射線影響学会岩崎民子賞受賞。2012年、東京大学医学部Best Teacher’s Award受賞。2013年、東京都医師会医学研究賞受賞。

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中山 秀幸先生、浅野 裕史先生 講演

「Intel ISEF 2014」視察に参加して

70を超える国と地域の代表生徒による世界最大級の科学研究コンテスト、それがIntel ISEF 2014(国際学生科学技術フェア)です。5月にアメリカ・ロサンゼルスで開催され、今年も千葉県の生徒が入賞することができました。
我々はJSEC(高校生科学技術チャレンジ)を勝ち抜いた日本代表生徒に同行してフェアの様子を視察し、世界と日本の違いの大きさに大変驚きました。世界最高峰の研究発表会がどのようなものであったのかを伝えることで、みなさんの研究に少しでも参考になることを願い、報告いたします。

【講師紹介】
千葉県立幕張総合高等学校 中山秀幸(なかやま ひでゆき)
大学卒業後、私立高校から現所属校まで7つの高校に勤務。担当教科は理科(生物)。現所属校では、科学を総合的に理解させる工夫として、知識定着のため学年をまたがった教科指導や、科学教育の見直しをするため看護教科との連携を図っている。また、設立3年目の千葉県高等学校自然科学専門部会を通じて、科学研究の支援体制を充実させたいと考えている。

千葉県立佐原高等学校 浅野 裕史(あさの ひろふみ)
大学院修了後、千葉県の公立中学校に勤務。2008年に県立佐原高等学校に異動して現在に至る。担当教科は理科(地学)で、学生・院生時代は北海道浦河町において、イドンナップ帯の地質構造について研究。現在は、東北地方太平洋沖地震の液状化の被害を踏まえ、地震災害についての理解を深める授業方法を模索中である。山岳部および天文・気象部顧問。

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【6】千葉大学高大連携専門部会に御須 利 が加わりました

高大連携専門部会には7月1日付けで、御須 利(みす とし)特任准教授が新たに加わりました。よって今年度は、工藤 一浩部会長ほか以下4人のスタッフで運営してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。スタッフの紹介は以下のウェブサイトをご覧ください。
http://koudai.cfs.chiba-u.ac.jp/introduction.html


勤務日:
五十嵐和廣・・(月)(火)   10:00〜17:00
野曽原友行・・(火)(木)(金)10:00〜17:00
御須  利・・(月)(金)    10:00〜17:00
小野寺重喜・・(月)〜(金)   9:00〜16:00

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【編集後記】

このところ高校生を実験指導する機会が多く、「やってみなければわからない、やってみれば何かが見つかる」を改めて肌で感じ、楽しんでいます。たまに「ドキッとすることを言い出す生徒」に出会えるのも魅力です。
何が目的で実験しているのか説明できない1年生も、プレーに参加して一生懸命です。よくわからなくても「いつかは何か発見したい」という思いは強く、学びの意欲では引けを取りません。
しかしそもそも課題研究は、指導する先生にだって行き着く先はわからないものです。必要なのは先生も生徒と一緒に「真理」(面白いこと)を強く追い求めていること、それだけではないでしょうか。
いよいよ夏休み、「稼ぎ時」ですね。研究のさらなる発展に期待します。

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野曽原友行

千葉大学高大連携企画室
tel:043-290-3526
fax:043-290-3962
E−mail:t-nosohara@faculty.chiba-u.jp

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