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「君も物理チャレンジを! 2019」講座 実施報告書

令和元年6月10日
君も物理チャレンジを!講師一同

表記の「君も物理チャレンジを! 2019」講座を、千葉市科学館(令和元年5月4日, 5月5日, 5月12日)と千葉大学(6月9日)で開催しました。参加者は20名で、4日間の講座を予定通り無事終了いたしました。その実施状況を簡単に報告いたします。

講座の概要

目的

千葉県および近郊で物理チャレンジに応募し、さらには物理オリンピック参加を目指す意欲ある高校生の科学の能力を育成することを目指して実施しました。

開催

千葉大学先進科学センター(主催)、千葉市科学館、物理オリンピック日本委員会(共催)

期日・会場

令和元年5月4日(祝・土)、5月5日(日)、5月12日(日) 、6月9日(日)
千葉市科学館8F、10F 科学実験室B、および講義室

内容

(1)物理チャレンジ第1チャレンジの過去問題を使った模擬テストとその解説
(2)物理チャレンジ第2チャレンジの実験問題(2014年実施と2016年実施)を使った実験課題の実施およびレポートのまとめ方等についての指導

講師

井上厚行(千葉市科学館長)
近藤泰洋(元東北大学教授、物理オリンピック日本委員会プレチャレンジ部会委員)
松元亮治、中山隆史、音賢一、花輪知幸(千葉大学教授)、北畑裕之(千葉大学准教授)、佐藤公昭(千葉大学特任准教授)

受講料

無料(千葉市科学館への入場料も無料)

受講生

20名 (学年:高校3年 2名、高校2年 9名、高校1年 6名、中学3年 3名)
(出身校:千葉県 5名、東京都8名、埼玉県3名、神奈川県 2名、奈良県 1名、沖縄県 1名)

講座の実施状況

5月4日: 実験課題、レポート指導

井上厚行千葉市科学館館長、音賢一千葉大学先進科学センター長の開講のあいさつに続き、千葉市科学館の利用についての諸注意があった。本年は初日に実験課題を実施し、レポートの書き方の指導を行った。実験課題は振り子や球の落下による重力加速度の測定と、渦電流による制動力の測定に取り組んだ。午後の後半には、実験レポートに記載するべき内容や書式を説明し、この日に行った実験をレポートにまとめ提出させた。

5月 5日: 理論課題(力学)、レポート指導

力学について模擬試験と自己採点を行い、その成績に応じて3クラスに分けて解説を行った。本年も午前に力の釣り合いに関する問題、午後に物体の運動に関する問題と内容を絞り、類題はまとめるようにした。密度が一様な球と中空な球で坂を転がる速度が違うことを示すなど、理論課題に関連した提示実験を行った。また近藤先生が添削した前日のレポートを返却し、講評を行った。実験の翌日にレポートを返却したのは今年が初めてである。

5月12日: 理論課題(電磁気学)、レポート指導

受講生の電磁気の履修状況に合わせて3クラスに分け、模擬試験とその問題の解説や関連事項の講義を行った。検電器を用いた実験、電磁誘導による加熱の実験などの演示実験により理解を深めた。午前は静電場や電気回路の問題、午後の後半は電磁誘導や荷電粒子の運動の問題に取り組んだ。

6月 9日: 理論課題(原子物理・波動)・熱力学

午前は主に理想気体と波について模擬試験と解説を行った。午後は量子力学の基礎に関する講義を行ったのち、熱力学・量子力学・原子核に関する模擬試験と問題解説を行った。また凹面鏡について、理論課題の答えを自身で確かめる実験を行った。

講座実施を顧みて(次回に向けて)

・土日を使い、実験とレポート執筆の指導を連続して行った。記憶が新鮮なうちにレポートの書き方について指導を行ったのは有効である。近藤先生には、初日の夜から2日目の夕方までレポートを添削していただき、大変な負担であったと想像されるが、可能ならば来年以降もこの日程を考えたい。
・物理オリンピック日本委員会のWebで紹介していただいたおかげで、遠方からの参加者が例年より多かった。今年は紹介が4月からであったが、来年は3月から同様の宣伝ができるよう準備したい。
・例年より千葉県からの参加者が少なかった。こちらについては学校を通しての宣伝など、改善が必要である。

実験講座 風景

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