千葉理数教育高大連携ニュース
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千葉理数教育高大連携ニュース NO.143(2020.11.11)


【1】第13回高校生理科研究発表会開催

第13回高校生理科研究発表会(千葉大学主催)を令和元年9月28日(土)に開催しました。概要を報告します。

(参加状況)
 研究発表の申込総数は385件(発表人数878名,学校数67校)。分野別にみると,物理が83件,化学が122件,生物が135件,地学が20件,数学・情報が25件です。都道府県別では,千葉県31件,東京都16件,茨城県7件,神奈川県,埼玉県,群馬県がそれぞれ2件と続きます。岩手県や愛媛県など遠方からの参加もありました。

(講演)
 研究発表が終了後に,3名の先生に講演をしていただきました。
  講演1 ヨウ素の魅力とは?
     講師:株式会社合同資源 技術顧問 ヨウ素学会理事 海宝龍夫氏
  講演2  From a former international student to researcher in a major corporate:
     A continuous learning and experience in Japan
     留学生から主要企業の研究者へ ~日本での継続的な学習と経験~
     講師:竹中工務店技術研究所 Hassane OUSALEM ウサレム・ハッサン氏
  講演3 未来につながる課題研究
     ~千葉大学高校生理科研究発表会で踏み出した一歩~
    講師:東京大学理科Ⅰ類1年 佐藤ふたば氏

(表彰式)
 優秀な研究発表には,最優秀賞や千葉大学長賞など、合計71件が表彰されました。また、卓越した指導力を発揮されてきた2名の先生に朝日新聞社教育総合本部長賞が、本発表会に長年に渡って貢献をされた7名の先生に教育功労賞が授与されました。
 【最優秀賞】
  「錯視を数値化し要因を探る~Jastrow錯視における錯視量の変化について~」
     千葉県立柏高等学校 坂巻日菜,藤本真理,藤井俊貴
 【千葉大学長賞】
  「Establishing a protocol that can measure muscle contraction/relaxation
   筋収縮/弛緩を測定する装置の構築)」
     市川学園市川高等学校 森田瞳
 詳細は千葉大学高大連携支援室のWEBページをご覧ください。

【2】第22回数理科学コンクール開催

 第22回数理科学コンクール(千葉大学主催)が,7月27日(土) ,28日(日)に開催されました。本コンクールには課題の部とロボットの部の2つの部門があります。課題の部では4つの課題から好きなものを選択して実験や解析を行い,ロボットの部では1日目にプログラミングの講習を,2日目にプログラミング及び動作評価のコンテストを行います。今年は中学・高校から,課題の部に107名,ロボットの部に14名の参加がありました。表彰式は11月3日(日)に行われました。

【3】2019年第2回千葉大学化学教育研究懇談会の開催のお知らせ

 2019年第2回千葉大学化学教育研究懇談会が下記の日程で行われます。
 日時:2019年12月6日(金) 17:00~18:30頃講演会
    18:30頃~20:00 懇親会(会費500円)
 場所:千葉大学西千葉キャンパス工学部5号棟105講義室
    懇親会工学系総合研究棟12階第1会議室
<プログラム>
1. 17:05~17:45 森田 剛 准教授(千葉大学大学院理学研究院)
 「金のナノ粒子の集合状態を考える」
 金はナノサイズになると黄金色と異なり,ワインレッドを示したり,集合すると青色に変わるなど,様々な色調の変化を見せます。この変化はナノセンシングなどに広く用いられています。集合状態のポテンシャル関数による考察や,集合による合金ナノ粒子の形成について紹介します。

2. 17:45~18:25 林英子准教授(千葉大学教育学部)
 「学生の発想を取り入れた,教育学部化学研究室の教材開発系の卒論・修論のテーマ設定と研究」
 教育学部に二つある化学研究室の一つでは,学生の希望により,教材開発の卒論・修論研究も行っている。学生の自由な発想を元にして,教員も共同研究者として学生と初めての内容について試行錯誤を繰り返しながら進めている。例として,化学の専門家では取りかかるはずの無い「ボルタの電池の亜鉛の溶解反応の可視化」,最初のテーマに行き詰まり少し方向転換して始めた「非水溶媒からの金属ナトリウムの析出教材」,「消しゴムの成分からの色素の合成」など ,研究過程を含めて紹介する。

参加申込み方法等の詳細は次のファイルをご覧ください。
  2019年第2回化学教育研究懇談会プログラム

【4】日本天文学会第22回ジュニアセッション開催のお知らせ

 中学生・高校生・高専生が天文学会年会の場で発表するジュニアセッションを,2020年3月の日本天文学会春季年会で開催します。天文や宇宙に関係することについて,観測・研究したり調べたりしたことがあれば,なんでも発表できます。下記のとおり発表を募集しますので,ふるって応募してください。多くの皆さんの参加を期待しています。
発表申し込み:2019年11月19日(火)〜12月15日(日)
予稿提出:  2020年1月14日(火)〜1月28日(火)
ジュニアセッション:2020年3月19日(木)
       筑波大学筑波キャンパス(茨城県つくば市)

  詳細は ジュニアセッションHPをご覧ください。

【編集後記】

  高大連携ニュースを3か月ぶりに発行します。この間,台風15号,19号,それに追い打ちをかけるような豪雨は関東・甲信・東北の各地に甚大な被害をもたらしました。千葉県でも,暴風による家屋の破損,豪雨による土砂崩れ,河川の越流による水害など被害は深刻で,多くの死者・行方不明者も出てしまいました。台風15号の襲来から2ヶ月を経た今でも,屋根にブルーシートがかかる家屋も多く残り,復旧にはまだ時間がかかりそうです。被災された皆様には,心からお見舞い申し上げます。
高 校生理科研究発表会に申し込まれた生徒の皆さんも,台風の影響で,研究発表の仕上げの時期に十分時間をかけられず,苦労されたことと思います。大会準備においても,高校や委員の先生方との連絡に手間取るなど影響がありましたが,おかげさまで,大会当日は天気にも恵まれ,無事終了することができました。研究の御指導をしていただいた先生方,審査委員,実行委員の先生方には,改めまして御礼申し上げます。 (佐)

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