千葉大学|高大連携企画室

 

   
       
                 

 



 
千葉理数教育高大連携ニュース NO.25(2009.8.26)

【1】国際生物学オリンピックで本県の高校生が快挙
【2】第3回高校生理科研究発表会の発表受付開始
【3】スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会終わる
【4】編集後記

【特別寄稿】 「国際生物学オリンピックとの出会い」
                    千葉県立船橋高等学校 石井 規雄先生

 

【1】国際生物学オリンピックで本県の高校生が快挙
 すでに新聞やテレビなどの報道でご存じのことと思いますが、今年度の国際科学オリンピックでの日本の高校生たちの活躍ぶりには、目をみはるものがありました。中でも、千葉県関係者として最大の歓びは、生物学オリンピックで県立船橋高校3年の大月亮太さんが、見事金メダル獲得の快挙をなしとげたことです。大月さんに心から「おめでとう」と申し上げます。そして、ご指導にあたられた同高校の石井規雄先生本当に御苦労さまでした。
 日本代表として世界の舞台に立つまでの道のりでさえ並大抵のものではないのですが、本県からは、ここ数年で科学オリンピックへ挑戦する高校生は20名余となっており、その分野も物理、化学、生物、地学、数学の各分野に及んでおります。大月さんに続く高校生諸君の健闘を期待したいと思いますし、指導のノウハウを共有することを通して、本県さらには日本の理数教育の一層の発展を目指していただきたいと思います。
 なお、本ニュースのために、石井先生より「国際生物学オリンピックとの出会い」を特別寄稿していただきました。また、9月26日(土)に行われる第3回高校生理科研究発表会でも「金メダルへの道(仮題)」と題して先生のご講演を予定しております。様々な苦労話とともに「出る杭をのばす」指導実践を伺うことができます。生きたお話を伺うことのできるまたとない機会ですので、大いにご参加していただきたいと思います。

 
 

【2】第3回高校生理科研究発表会の発表受付開始
 夏季休業も残りわずかとなりましたが、この夏の研究成果はいかがだったでしょうか。
 高大連携企画室が行う最大のイベントである「第3回 高校生理科研究発表会」の発表受付が、8月24日(月)からいよいよ開始いたしました。
 申し込み方法等の詳細や発表会の日程等につきましては、当室が各学校等に配布したリーフレットや前回の高大連携ニュースNo.24でもご案内いたしましたが、再度概略を掲載いたします。

 問い合わせ先:千葉大学高大連携企画室 043-290-3526
 募集要項等につきましては高大連携企画室のホームページでもご覧いただけます。

   http://koudai.cfs.chiba-u.ac.jp/society21/oubo.htm

 1 応募期間:8月24日(月)〜9月3日(木)
 2 発表会開催日:9月26日(土)
 3 発表会場:千葉大学西千葉キャンパス けやき会館
 4 当日の日程(予定)
 (1) 8:30〜 9:00 受付(発表会場で)、発表準備
 (2) 9:00〜11:00 グループAポスター発表
    11:00〜11:50 昼食・休憩
 (3)11:50〜13:50 グループBポスター発表
 (4)14:00〜16:50 講演(県立船橋高校 石井規雄先生 他)
                表彰式、講評等
 (5)17:00〜19:00 指導者等交流会
                審査委員の先生方や指導に当たられた先生
                方など本研究発表会関係者の希望参加です。
                大勢の方々のご参加をお待ちしております。
                なお、会費は2,500円です(後ほど、
                参加の有無をメール等でお伺い致します)。

注)発表グループの配慮について
  遠方の高校の場合は、会場への到着時刻等を考えグループBとするような配慮が可能で す。高大連携企画室(事務局)へ事前にご相談下さい。

 
 

【3】スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会終わる
 前号で開催のご案内をいたしましたが、去る8月6日〜7日にパシフィコ横浜で、今年度の発表会が開催されました。高大連携企画室のスタッフも各ブースをまわり、素晴らしい研究発表をしている近県の高校生に、千葉大学が行う高校生理科研究発表会での発表、参加をPRしてまいりました。
 会場は、広大な国立会議場でありましたが、大勢の高校生、指導に当たった先生方、保護者の方々などであふれ、熱気に満ちていました。これまでこの発表会に参加してきた方々のお話では、「年々、プレゼンテーションの技術や方法が上達してきている」とのことでした。
 千葉県からは、昨年度でSSH指定を終了した県立柏高校がポスター発表として「納豆菌に対する金属の静菌作用」を発表しておりました。SSH終了校に発表機会が与えられたのは今回が初めてということですが、指定終了後のモチベーション維持がSSH校の課題の一つだけに、とても良いことだと思いました。
 また、SSH指定校以外の学校の生徒や先生方にも是非大勢足を運んでほしい発表会であると感じてまいりました。

 ・口頭発表 31件
  文部科学大臣奨励賞:京都府立洛北高等学校
               「天然染料を使ったインクジェット印刷」
 ・ポスター発表 104件

**********************

 当日会場で配布された科学オリンピック等の紹介DVDが高大企画連携室にあります。
 過去に行われた大会の記録ですが、端的にまとめられており、これから挑戦しようとお考えの先生方、生徒たちにはとても参考になるのではないでしょうか。視聴も貸出も可能ですのでご連絡ください。
  @「ようこそ科学オリンピックの世界へ」(44分、2005年)
  A「国際物理オリンピックへの挑戦」(29分、2006年)
  B「生物学で世界に挑戦〜第18回国際生物学オリンピック〜」(29分、2007年)
  C「プログラムで世界へ挑戦〜第19回国際情報オリンピック〜」(29分、2007年)
  D「平成20年度 SSH生徒研究発表会」(29分、2008年)

 *制作・著作は、いずれも独立行政法人 科学技術振興機構

 
 

【4】編集後記
1.4月以来、毎号にわたって千葉大学の行うサイエンスイベントのご案内をしてまいりました が、リーフレット記載の13件中9件が、8月末までに終了いたしました。各イベントへの参加 者数がとても気になるところです。終了したイベントから適宜、参加者数等をお伺いしてまい りたいと思います。読者の皆様に、イベント等のPR方法について何かアイディアがありました ら是非お知らせください。来年度の参考にさせていただきます。

2.本号では、国際生物学オリンピック金メダル受賞の大月さんを指導された、石井規雄先生 に、特別寄稿をしていただきました。また、9月26日の第3回高校生理科研究発表会でもご 講演を依頼しております。受賞後さらにご多忙な日々をお過ごしにもかかわらず、快くお引き 受けいただきましたことを改めてお礼申し上げます。石井先生は、すでに来年の大会に向け た準備を着々と進められているとのことでありますが、本県から第2、第3の金メダル受賞者 が続いていくことを祈っております。(五)

 
 

【特別寄稿】
 「国際生物学オリンピックとの出会い」
               千葉県立船橋高等学校 教諭 石井 規雄

 私が国際生物学オリンピックの存在を知ったのは、2005年2月初旬です。
 それは当時の国立教育研究所の鳩貝太郎先生から、春分の日に国内一次選考の試験監督をして欲しいとの連絡を受けた時からです。その時に、本校生はどのようにしたら受験出来るのかを聞いた所、今回の一次試験は全国のSSH該当校の出資によって実施されるので、船橋高校からの受験は出来ないということでした。そして試験監督は日本生物教育学会員にお願いしているということでした。そこで芝浦工業大学付属柏高等学校に行き、試験監督をしました。この時の監督の様子は、JBOの広報誌に乗っています。試験は基本的な内容と、暗記していれば出来る問題が幾つもありました。生物部の生徒と当時教えていた生徒にこのような試験があって、必要ならば特訓をするので次回のチャレンジをしないかと話をしました。
 その後、東邦大学の吉崎誠教授から「石井君、二次試験をするのに5題の問題を用意したいのだが、大学としては4題しか今年は用意出来ない。既に長谷川君から打診があったと思うが、やってくれないか。」と言う連絡が入りました。詳細が知らされないまま、正式依頼がわずかに3週間前に届きました。それから慌ててプレパラートの用意と、試験問題の内容検討を行い、5月3日の試験初日に間に合わせました。しかし、顕微鏡の整備がしっかりとなされていないまま、試験を行いましたので、光源装置の不備や光軸のずれ等、様々なアクシデントの中の実施となりました。会場には一次予選を通過した10名の高校生がおりました。その様子を見ながら、次回からは本校もチャレンジ出来る事と、チャレンジしても何とか特訓をすることで、上位に進出出来る手応えを感じて二次予選を終えました。当時理数科1年の担任でもあり、クラスの生徒にチャレンジを呼びかけました。一人の生徒が名乗りを挙げました。また二年生も5人程名乗りを上げましたが、実際に受験した生徒は4人でした。5月から特訓を開始して、取り敢えず生物の全範囲を補習して、11月の第2日曜日の試験に送り出しました。2年生にとっては修学旅行の翌日という大変な時期でした。その結果最高位は一年生の13位でした。アルゼンチン大会を目指しての二次予選(最終選考)は東邦大学で行われました。残念ながら二次予選には進めませんでした。
 翌年のカナダ大会を目指して、6人が挑戦することになり、特訓を開始しました。更に以前から実施していたSPPを積極的に活用しましたが、今までの三菱総研からJSTに担当が変わり、更に高校から申請出来るのが僅かにプランAのみと成り、予算は今までに比べて大幅に減額されましたが、申請件数で何とかカバーをしました。そして試験の結果は2年生が17位となり、この年から19人が最終選考に出られるようになりました。しかしこの年には私がJBOの作題部会の一員となり、試験問題が手元にあり、特訓実施には中々難しいものがありました。
 翌年には、家庭の事情により、この年から作題部会は辞退しました。中々難しい中での特訓となりました。SPPも実施をしました。この年は10人のチャレンジがありました。順位は1年生の最高位が9位となり、この年から3年生も受験出来るようになりました。この年から上位25人が二次予選に進めることになりました。この中から上位10人が三次選考(最終選考)に進む事に成りました。この年は最終選考には残りましたが、残念ながら代表には選ばれませんでした。但し嬉しい事に千葉県から初めての代表が選ばれました。しかもインド大会での成績は、日本チームのトップの世界46位でした。
 この年から更に特訓を充実し、二次予選のための対策も出来る範囲で実施しました。SPPではこの年から高等学校からもプランBが申請でき、本校ではプランA3件、プランB4件が採択され、充実した特訓体制が構築できました。その結果2年生が1位となり、また別の生徒も20位となりました。二次予選はこの年から上位80名となり、8月下旬に2名の生徒が参加しました。結果は全体の3人が特別表彰となり、1位は東葛高校の生徒が茨城県知事賞を,2位には麻布高校生が茨城県教育長賞を、そして3位に本校生が筑波大学長賞を獲得しました。上位10名には金メダルが授与され,次の10名に銀メダルが、そして次の11名に銅メダルが授与されました。3年生を除く上位15名が最終選考に進む事に成りました。最終選考は勤労感謝の日に午前2時間半、午後2時間半で理論問題を実施した結果、本校生を始めとして、桜蔭高等学校生2名、灘高校生1名の4名が選手として選ばれました。また補欠選手として開成高校生と麻布高校生が選ばれました。その後4回に渡って特別訓練として大学が主体となり2週間実施しました。
 今年の7月11日に結団式が科学技術館にて実施され、12日には各国選手団が登録を行い、13日に秋篠宮様を招いて開会式が行われました。14日に各国選手は実験系の試験が実施され、1問90分の試験が4問、合計6時間で競われました。更に16日には午前2時間半、午後2時間半の理論問題が実施されました。その夜は生徒とJury達が全ての競技を終え、盛大なパーティーである「つくばナイト」が実施されました。17日にはエクスカーションとして日光に全員で出かけ楽しんだようです。更に18日の午前からは講演会、また閉会の式典があり、午後4時から閉会式が開催されました。閉会式は予定よりも大幅に遅れ、その後に表彰式が行われました。科学オリンピックでは上位の6割がメダルを授与されます。銅メダルの最下位の生徒から順に呼ばれ、授与が行われます。銅メダルは68名でした。次に銀メダルが授与されます。これも最下位から呼ばれて授与されます。全員で46名が授与されました。日本チームは43位、38位、34位に銀メダルが授与されました。そして最後に金メダルが23名に授与されました。金メダルは5名ずつ呼ばれて受賞されますので、20名は4回に分けて呼ばれ、受賞しましたが、本人は3回まで呼ばれずに相当に焦ったようです。そして最後のグループで呼ばれてほっとしたようです。その後残りの3名は、一人ずつ呼ばれてメダルと賞状が与えられました。その後プレスルームで受賞した4名及び大会の関係者を集めての記者会見が行われましたが、初の金メダルということで時間が長引きました。また記者会見後も傍若無人の取材が続きました。記者会見後フェアウェルパーティーに出席していても、更に記者からの強引な取材が続きました。今後このような状況に成った時は、大会関係者を始めとして、多くの大人が生徒を守らなければならないと感じました。その後も様々な取材の申し込みがありましたが、その多くは断りました。その理由は既に3年生であり、大学受験が目の前にあり、受験勉強に専念させたいからです。
 さて現在は次の大会を目指す生徒の特訓を行っています。1年生に対しては、今回初めての取り組みとして、生物の全分野の講義を完了して、一次予選を受験させました。2年生は既に全分野の講義が完了していましたので、キャンベルの生物学を教材として少しずつ講義を行っています。そして一次試験が終了してからは、広島大学での二次予選に進めませんでしたが、実験系の特訓を開始しています。動物の解剖(ハマグリ・ホタテガイ・ブラックタイガー・ワタリガニ・イカ・マアジ・シャコ)・顕微鏡を使っての描画(シオダマリミジンコのノープリウス幼生とコペポーテッド幼生・ヒメヘソイレコダニ・フトゲナガヒワダニ・ヤマトクモスケダニ・カニムシ・トビムシ・コンブの切片・スサビノリの細胞)・双眼実体顕微鏡を使ってのソーティング(土壌動物のソーティングにより双眼実体顕微鏡の使用方法の習熟を図る)・花の解剖(双眼実体顕微鏡を用いて微小な花の解剖を行う)・植物の組織観察(組織の切片作成と観察)・生物統計について実施しています。9月からは、キャンベルの生物学の読み込みをして、最終選考のための準備をします。最終選考ではかなり難しい理論問題が出題されます。それに耐えうる実力を養います。
 さて今回までのオリンピックの日本代表は、全部で20名になります。その内訳は県立高校生が9名、私立高校生が6名、国立高校生が5名です。この中には2年連続出場の生徒が3名おります。また出身地別では岩手県・福井県・静岡県・奈良県・愛媛県の県立高校からそれぞれ1名が、愛知県と千葉県が2名ずつ、私立高校は兵庫県が1名、神奈川県は1名で2回、東京都が3名、国立高校は筑波大学附属駒場高校のみで3名のうち2名(全体で延べ5回)が連続出場しています。また大会別では中国大会では国立1名・県立3名、アルゼンチン大会は国立2名・私立1名・県立1名、カナダ大会では国立1名・県立2名・私立1名、インド大会は国立1名・私立1名・県立2名、日本大会では私立3名・県立1名となっています。更に成績は毎年前年を上回っています。
 中国大会では銅メダル2個、アルゼンチン大会では銅メダル3個、カナダ大会は銀メダル1個・銅メダル3個、インド大会では銀メダル3個・銅メダル1個、日本大会では金メダル1個・銀メダル3個となっています。そして前回の日本の順位は世界の中の16位でしたが、今回の結果では6位となっています。今回の結果は、1位中国(全員が金メダル)・2位アメリカ(全員が金メダル)・3位シンガポール(金メダル3個・銀メダル1個)・4位台湾(金メダル2個・銀メダル2個)・5位オーストラリア(金メダル2個・銀メダル2個)となっています。以下には7位タイ(金メダル1個・銀メダル3個)・8位イギリス(金メダル1個・銀メダル3個)・9位韓国(金メダル1個・銀メダル3個)・10位イラン(金メダル1個・銀メダル3個)となっています。
 当初オリンピックに参加する際に、日本の世界的な位置はどのようなものかが分かっていなかったようです。ですからたいした特訓もせずに、北京に送り出しました。その結果は参加生徒の中の半分以下であることが、明確になりました。その原因は、日本の持っている教育に関する考え方として、全ての生徒に平等な教育を行うために、教科書に沿った教育を課していることです。その教科書は全ての生徒を相手にしますので、レベル的にはあまり高いものではありません。しかも多くの学校では生物1は高校1年生で、生物IIは高校3年生で履修します。完了するのは高校卒業時です。これではオリンピックの受験は大変困難になります。しかも日本の教科書の内容は浮薄であることが雑誌「遺伝」で明らかにされました。ですから通常の状態では、JBOの代表にはなれるものの、実力が十分に醸成されていませんから、とても銅メダル以上は獲得出来ない事に成ります。そこで最終選考の後に、大学関係者による特別教育をほどこして、高等学校の教育の不備を補填する事にしました。もっとも各国の選手団も当然のごとく特別教育によって実力を身に付けています。正式に認められている特別教育の期間は、2週間です。各国は自国の選手に対して2週間の特別訓練を行って大会に臨ませています。2週間に渡る特別教育を実施したのは、今回の大会からです。特に今回の大会に対する取り組みは、大会のホスト国として責任と、意地がありました。意地と言うのは、過去19回で、開催国として金メダルを獲得していない国は1つもないからです。従って参加選手は特別教育の度に「金メダル」と言う言葉を聞かされていました。しかし、一次予選から考えると、先ず各学校にポスターが送られてきます。そして生徒は勝手に申し込んで、その申し込みに関する学校への報告はJBOからは何もありません。そして二次予選に進めるという結果も、生徒個人には送付されますが、学校には何の連絡もありません。二次予選の結果に付いても同様ですし、さらに最終選考の参加についても同様です。そして最後の結果についても生徒が知らされた1週間後に通知されます。
 従って学校では、受験の事実は知らず、選手として名を連ねましたという結果のみが知らされるのです。本校のように生徒に特別指導を実施し、その結果から次のステップに進めるための指導をしていれば、途中経過もわかりますから、学校として特別教育を受ける時にも公認欠課として認められます。しかし本校以外の生徒達は全て欠席として扱われています。ですから第2回目の特訓では、3日間欠席となり、第4回目の特別教育でも6月15日は欠席となっているのです。更に大会の1週間も欠席となっています。やはりJBOが学校と緊密な連絡をとらなければ、生徒にとって不利益になってしまいます。但し学校としてあまり詳細な報告があっても困る点はあります。日本を代表する私立の進学校では、特別な指導をする余裕が無いということが現実にあるからです。更にオリンピックで出題される問題のレベルは、大学の試験問題のレベルとは大きく異なり、指導の範囲から大きく逸脱していることもあります。
 今回のJBOの結果から、本校の生徒でも世界の上位に立つ事が出来ることが証明され、次の目標は、韓国大会は駄目でしたが、台湾大会では複数の選手を送り込み、ベスト5位以内を目指させたいということです。このための準備として、既に現1年生は生物の高等学校で習う全てを教授しました。そして現在は実験に対する様々な技術的な指導と、観察を通じて生物について深い知識を得る事を目指させています。更に9月からはキャンベルの生物学(アメリカの大学の教養課程の教科書)の読み込みを行い、より高い知識と判断力を養い、台湾大会の選手になれるように指導しております。但し、私自身は来年度の終了と共に定年退職となり、台湾大会への取り組みに関する指導をする機会を失いますが、与えられた場所で、与えられた時間を最大限に活用して生徒の高い希望を実現させる事が使命と考え、残った20ヶ月を一所懸命に頑張りたいと考えております。また先日の学校説明会では、非常に熱心な中学生がおりましたので、来年度受験する1年生には、生物全分野の講義完了を6月末までに、7月からは問題演習とマークシート訓練も実施し、出来る限りの指導を行い、彼らの夢が実現できるように支えられたらと考えております。
                                                以上


ちば元気プロジェクト

Copyright(C)2007-2011 Chiba University. All Rights Reserved.