千葉大学|高大連携企画室

 

   
       
                 

 



 
千葉理数教育高大連携ニュース NO.31(2010.4.27)

【1】高大連携企画室が新体制になりました。
【2】平成21年度千葉県高等学校課題研究発表会開催される(報告)。
【3】県立長生高校がSSHに指定されました。
【4】「中高生の科学部活動振興事業」JSTが募集開始(お知らせ)。
【5】第4回高校生理科研究発表会募集要項をアップしました。
【トピックス】小惑星探査機「はやぶさ」がいよいよ帰還します。
【編集後記】

 
 

【1】高大連携企画室が新体制になりました。

 平成18年度の創設時から高大連携企画室を支えてきた小倉正敬 先生が退職され、代わりに
県立安房高校を定年退職した野曽原友行 が新しいスタッフに加わりました。
今年度の勤務日と担当は以下のようになります。
  五十嵐和廣 月、火、水曜日 10:00〜17:00  
  三門 正吾 火曜のみ     10:00〜17:00
  野曽原友行 火、水、金曜日 10:00〜17:00
  鈴木 昌男 月〜金曜日     9:00〜16:00
今後もどうぞよろしくお願いいたします。

それでは小倉先生より退任のご挨拶をいただきます。

 この度、千葉大学を退任する事になりました。3年3ヶ月の間、大変お世話になり感謝していま
す。この間、多くの方々との出会 いがあり、勉強になりました。特に大学の先生方の卓越した識
見 と八面六臂、多岐にわたる仕事を垣間見て、見聞が広がった思いです。
  この新年度、ゆとり世代一期生が大学を卒業して社会に出まし た。新しい職場では新しいトラ
ブルが発生しています。時を同じくして脱ゆとりの新しい学習指導要領による授業が始まりつつ
あ ります。
  このように変化の激しい社会の中での生きる力が私のような高 齢者にも求められています。そ
んな中で今後ますます高大連携の需要が増して来ると思われます。高大連携業務のますますの
ご発展をお祈り申し上げ退任のご挨拶といたします。

 次に野曽原友行より新任のご挨拶を申し上げます。

 専門は化学教育で、実験を中心とする楽しい化学教材作りに長年いそしんできました。見た目が
おもしろいというより、自然の秘密を解き明かすことに興味があり、生徒と一緒に何か発見しそうに
なると(幼児のように)トイレに行くのも忘れてしまうほどです。
  安房高校の化学部ではもっぱら燃料電池の研究を指導し、「日本学生科学賞」で3度の上位入
賞を果たしました。高大連携企画室が主催する「高校生理科研究発表会」でも第1回と3回に特別
賞を受賞しています。
  平易な科学読みものつくりも好きで、「安房高科学新聞カノープス」は7年間で125号まで全校
生徒に配布してきました。これらの経験が高大連携の仕事に少しでも役立てられればうれしく思い
ます。
  趣味は、33年も続けているがいっこうにうまくならないフルート演奏、ジョギング、筋トレです(懸
垂が12回できるのが自慢です)。モットーはできるだけモノとエネルギーを使わない豊かな生活を
目指すこと、そして少しずつでも常に今の自分を乗り越えていくことです。

 
 

【2】平成21年度千葉県高等学校課題研究発表会開催される(報告)

 この発表会は県内の理数科を設置する学校が課題研究の情報交換と活性化を図るために創設
され、今年で2回目。今回は県立船橋高校の主催で3月26日に千葉県総合教育センターで行わ
れました。研究発表校は以下の通りです(生徒数)。
  県立船橋(115)、市立千葉(75)、県立柏(54)、県立長生 (36)、 市川学園(17)、
  県立柏の葉(10)、県立成東(8)、芝浦工大柏(6)
  発表は、学校代表による口頭発表とそれ以外のポスター発表に分けられ、表彰も別に行われま
した。口頭発表では最優秀賞1、優秀賞5、ポスター発表では最優秀賞4、優秀賞15が選ばれま
した。一部を以下に掲載します。

(口頭発表の部)
  最優秀賞 水滴の飛散についての研究(県立柏の葉)
  優秀賞  BZ反応〜新たな一歩〜(市立千葉) 
  優秀賞  ワラジムシの集合条件(県立柏)
  優秀賞  砂時計の癒し効果についての研究(市立千葉)
  優秀賞  「偏光フィルター」のレプリカ製作(県立成東)
  優秀賞  ゼリー状物体の振動(市川学園)

(ポスター発表の部)
  最優秀賞(物理) EARTHQUAKE RESISTANT(芝浦工大柏)
  最優秀賞(化学) きれいな結晶を作るにはどうすればよいか
              〜カリミョウバンの種結晶の作製〜(県立柏)
  最優秀賞(生物) メダカの体色変化
             〜黒色素胞に対するNa+と K+の作用〜(県立柏)
  最優秀賞(地学) 彗星の速さと衝突痕の大きさについて
             〜SL9 の木星衝突を踏まえて〜(県立船橋)

 
 

【3】県立長生高校がSSHに指定されました。

 千葉県の理数高校の中核校になるべく全職員一致協力してSSHを目指してきた長生高校でし
たが、念願かなって22年度よりSSHに指定されました。これで県内のSSHは2年目の 県立船
橋高校、学校法人市川学園市川中学校・高等学校と併せて3校となりました。

 

【4】「中高生の科学部活動振興事業」JSTが募集開始(お知らせ)。

  これは科学部を指導している先生方には耳寄りなニュースです。JST( 独立行政法人科学技
術振興機構)が、科学部の活動支援のために、年間50万円を3年間資金援助するというもので
す。科学部研究にはどうしてもお金が必要。部活動予算はせいぜい数万円ですから満足な実験
や研究はむずかしいのが実情です。50万円は備品、消耗品、旅費、謝金などほとんどの用途に
使えます。募集期間は4月12日から5月14日。どうぞふるってご応募ください。
  詳しくはホームページhttp://rikai.jst.go.jp/kagakubu/をご覧ください。
  またお問い合わせは、JST理数学習支援部(連携学習担当)永井先生に遠慮なくどうぞ。
   E−mail:kagakubu@jst.go.jp  Tel:03-5214-7376

 
 

【5】第4回高校生理科研究発表会募集要項をアップしました。

 わが高大連携企画室のメインイベント「高校生理科研究発表会」も4回目を迎えます。発表件数
は第1回から71、85、118件と着実に増加し、その分内容も充実してきました。誰もが気軽に発
表し、互いに勉強できる楽しい研究発表会です。
  今年は9月25日(土)千葉大学西千葉キャンパスにて開催します。どうぞご遠慮なくご参加くだ
さい。詳しくは以下のHPをご覧ください。
   URL:http://koudai.cfs.chiba-u.ac.jp/

 
 

【トピックス】:小惑星探査機「はやぶさ」がいよいよ帰還します。
  03年5月9日、M5ロケットで鹿児島県から打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が幾多の困難を乗り越えてこの6月、7年ぶりに帰還します。
  5億キロの旅路を経て05年11月、長径500mの小惑星「いとかわ」にたどり着いた「はやぶさ」は、「いとかわ」のかけらを採取するための弾丸の発射には失敗した模様ですが、着陸時に舞い上がったほこりを9割方の確率で吸い取ったと言われています。
  小惑星は45億年前、互いにぶつかり合って地球ができたときの材料物質であり、惑星形成の謎を探るには1ミリグラムでもよいからどうしても手に入れたいところ。
  ほこりを吸い取ったカプセルは直径40センチ、重さ17キロの中華鍋状で、地球から10万キロの
ところで「はやぶさ」から分離され秒速12キロで大気圏に突入し、高度10キロでパラシュートを開
いてオーストラリアの砂漠に着陸します。
  「はやぶさ」本体は永遠の宇宙の旅へ出かける予定でしたが、数多くの故障により大気中で燃
え尽きる運命となりました。
  「はやぶさ」がすごいのは、史上初めて帰ってくる探査機であることですが、イオンエンジン、姿
勢制御装置の故障、燃料漏れなど何度も何度も致命的な困難に遭遇したにもかかわらず、その都
度自動修復してミッションを成し遂げたところにあります。一時は7週間も通信が途絶えましたが、
ちゃんと自分で直してまた連絡してきたのでした。どんな困難にもめげずあくまでも使命を遂行する
この「けなげさ」が「宇宙戦艦ヤマト」ファンにはたまらない魅力なんだそうです。
  「こんなこともあろうかと・・・」と、あらゆる障害を想定してプログラムした日本人ならではのきめ細
かい技術が世界から注目されています。「そんな故障をしないようにプログラムすればいいじゃない
か」と、当初私も思いましたがそれは宇宙を知らない素人。太陽や銀河から放射される宇宙線は、
ときに外装壁を貫いて機器に損傷を起こすほど強力で、もし携帯電話を宇宙空間にさらせば一瞬で
破壊されてしまう過酷な条件であることを認識しなければなりません。
  そういうわけで、もし「ほこり」が採取されていなかったとしても、イオンエンジンや自立航行技術な
ど様々な宇宙工学テストのミッションはみごとに果たしたことになりますが、こうなったらもう是非、ほ
こりのサンプルも届けてもらいたいものですね。

【編集後記】 

 早速「高大連携ニュース」を担当することになりました野曽原です。ご挨拶でも述べましたが、この
ような通信を作るのは好きなのでがんばります。連絡ばかりでは味気ないので、新たに【トピックス】
としてその時々の話題を入れることにしました。
  その「はやぶさ」を書いているまさにそのとき、「先進科学センター」前センター長である上野信雄
教授と、現先進科学センターの石井久夫教授たちの研究グループが、有機物の電導性について世
界初の画期的な発見と測定を行ったと発表されました(15日県庁にて記者会見)。5月号の【トピッ
クス】では、このインタビュー記事を考えております。
  高大連携企画室は花輪知幸室長を中心にスタッフ一同「職場は明るく、仕事は楽しく」しかも真剣
に厳しい姿勢で一致団結してがんばっております。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

   野曽原友行
   千葉大学高大連携企画室
      tel:043-290-3526
      fax:043-290-3962
      E−mail:t-nosohara@faculty.chiba-u.jp


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