高校生理科研究発表会
Event

第9回 高校生理科研究発表会 講演内容

題目 「課題研究をhappyに進めるために!?」
講演者 福島県立福島高等学校 教諭  橋爪 清成 先生
内容

 演者はこれまで福島県の高校教員として、課題研究、科学系オリンピック、実験教室等、高校生と共にサイエンスに関わる取組に携わってきた。今回、これまでの経験を踏まえて課題研究の進め方や科学系オリンピックへの取組等についてまとめる。

 まず、課題研究活動は何のために行うのか、その意味や有用性について確認し、その進め方についていくつかのポイントを考える。研究活動を進める上で大事なことのひとつに「アイデアを出すこと」がある。アイデアを出すには、happyな気持ちを持つこと、良いアイデアを出すよりむしろ数を出すこと、組合せを考えること、様々な視点から具体的に物事を見て考えること等が手掛かりになると考えている。

上記の内容に加えて、これまで本校で行ってきた理科的な活動についても触れる。福島県は東日本大震災、原子力発電所事故により多大な被害を被ったが、こういった逆境をはねのけ、むしろ大きなチャンスとして捉えて実施している高校生の活動等についても紹介する。

題目 「SSHが見る夢」
講演者 埼玉県立川越高等学校 教諭  阿部 宏 先生
内容

SSHのどこが素晴らしいかを語ります。

川越高校はSSHの指定を受け、今年で10年目です。研究活動に携わる生徒は毎年200人おり、地学オリンピック世界大会銀2回、ロボカップジュニア世界大会参加、SEES(台湾・日本生徒研究発表会)研究発表部門優勝、物理チャレンジ全国大会、金、銀、銅、優良9人、全国SSH生徒研究発表会ポスター賞3回、日本学生科学賞中央審査3回などの成果があがりました。海外研修ハワイ島実習では、ハワイ大学の研究者による英語漬けのフィールドワーク、マウナケア4000mでの天体観測、英語での研究発表を行っています。川高の理数教師15人はSSHの授業で、相対性理論、宇宙創成、量子力学、バイオテクノロジー、天の川銀河の腕の速度からダークマターを検出する授業を行い、その分野の研究者と合同で生徒の研究活動を支援しています。

この講演では、私たち川高の教師がSSHで生徒がどう成長することを夢みているか、そもそもSSHがめざす、最先端を見る、研究者を知る、研究する、殻を壊し先へ進む、人に伝える、世界を見る、とはどういうことか、その先に何が見えるかをお話しします。

題目 「Intel ISEF 2015」視察に参加して
講演者 芝浦工業大学柏中学高等学校 教諭  山本 喜一 先生
内容

上手にプレゼンするために(JSECの経験から)

SECの経験から、上手にプレゼンをするために心掛けておくとよいことをお話します。

(1) 発表内容を十分理解している。高校の学習内容を超えた部分もしっかり理解していて、質問されたら答えられる。研究のキーワードを言える。1分でも、5分でも、10分でも説明できる。

(2) 相手に合わせたプレゼンができる。中学生にも、小学生にも、大学の専門家に対してもそれぞれに合わせた説明ができる

(3) 発表者の印象も大切です。誠実に対応し、明るくて、高慢にならず、素直なイメージが望ましい。さらに、個人研究とグループ研究については、グループの場合は3人以内で各自の役割がはっきりしていることが大切です。ISEFでは個人研究が主流でした。

題目 「Intel ISEF 2015」視察に参加して
講演者 千葉市立千葉高等学校 教諭  米谷 貴信 先生
内容

 Intel ISEF 2015レポート(国際経験のすすめ)

 Intel ISEF(インテル国際学生科学技術フェア)とは,Intelが主催する科 学技術フェアです。

 世界中から高校生が集まり,自身の課題研究の成果を発表しあう世界大会に,日本からは2つの出場方法があります。朝日新聞社主催のJSEC高校生科学技術チャレンジか,読売新聞社主催の日本学生科学賞で代表に選出されることです。

Intel ISEF 2015においては,JSECから8チーム,日本学生科学賞からは5チームが出場しました。

審査においては,研究チームごとにブースが割り当てられ,ポスターや展示物を用いて研究発表を行います。カテゴリーごとに1等から4等まである優秀賞のほか大学や企業等が授与する特別賞もあり,授賞式は非常に盛り上がります。

Intel ISEFのもう1つの特徴として,国際交流を行う場であることも挙げられます。70を超える国や地域から,1,700人を超す高校生の他,随伴する教員やボランティア等,非常に沢山の人が集まります。同年代の人たちとの英語による意思疎通を通し,参加した生徒達は,自分の英語力に自信を持てたようです。多感な高校生の時期に,文化や科学技術等で国際交流をする経験は,将来の大きな糧になると考えられます。高校生の皆さんは,チャンスが有れば飛び込んでみましょう。

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