理論物理学の研究者として
「この世界は一体なんなのか?」という問いに、答えを出したい!
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カナダ・ペリメーター理論物理学研究所研究員
八木絢彌さん1999 年、物理コースに飛び入学。学部を3 年で修了し2002年に20 歳で大学院へ。翌年 9月には理論物理学の名門ラトガース大学博士課程へ。以後、世界各国の大学や研究所で研究者を歴任し、2017年からカナダ・ペリメーター理論物理学研究所研究員に。
メッセージ
カナダにあるペリメーター研究所で「超弦理論」の研究をしています。自然界には重力、電磁気力、弱い核力、強い核力という、4 種類の力の存在が知られています。日常生活でも馴染みのある重力は、アインシュタインの一般相対論で理解でき、残りの3つの力は「場の量子論」という理論で記述されます。この2つの理論を統一する最有力候補と目されているのが超弦理論です。超弦理論では、すべての素粒子は実は「点」ではなく、振動する「弦」だと考えます。
実生活にすぐに結びつくような研究ではありません。しかし、太古から人類が発してきた「この世界は一体なんなのか?」という問いに、ついに答えられる日が来ることを夢見ています。他の研究者をあっと言わせるような論文を出すことが目標です。
先進科学センターの先生方は「千葉から新しい教育制度を生み出すんだ」という情熱に溢れていて、私たち学生も少なからず感化されたように思います。みな生意気で、気概に富んでいました。それはもちろん個人の資質 のせいでもありますが、受験勉強で消耗せずにすんだことも大きかったかもしれません。